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物流ニュース
「ダメージカー」のタウ フォーク買い取り拡大
2012年8月20日
事故や災害により損壊した「ダメージカー」の買取・販売・輸出を手掛けるタウ(さいたま市中央区)は、フォークリフト買い取りのサービス拡大を進めている。
同社はリース会社をはじめ、ディーラー、保険会社、整備・板金工場、エンドユーザーなどから車両を仕入れ、主に海外へ輸出。販売ネットワークは102か国にも及ぶ。法人営業部長の並木奉文氏(写真左)は、「日本では、ダメージカーの商品価値はほとんどないが、海外では十分にニーズがある。自国で車両を生産していない国の需要に応える役割も担っている」と話す。
設立から16年。もともとは乗用車をメーンに扱っていたが、「いろいろと取引を重ねるうちに、トラックやフォークリフトの引取依頼も増えてきた」とし、ニーズに応える形で取り扱うようになったという。
「『動かない車』を中心に扱ってきた」同社だけに、フォークリフトに関しても、「バッテリーあがりやエンジン、ミッションが故障した車両についての相談が多かった」という。「当初は販路も少なかったが、ここ2年ぐらいで、海外での需要が確認できた」ことから、「培ってきた物流のノウハウも活用して、事業の拡大を図った」。販売先は現在、アジア、ロシア圏を中心に10か国程度。この6月には、1か月間で111台を販売したという。
仕入れ先はリース会社やディーラーが中心だが、インターネットを通じて、エンドユーザーからの買い取りも開始。6月には、専用サイトも開設した。
大蔦康司課長(同右)は自社の強みについて、「全国15ヤードの車両保管場と、約70社の陸送提携会社という強力なネットワークが最大の武器。全国どこでも引き取りができるという素地が、フォークリフトの買取事業でも活きる」と説明。「動かなくなったフォークリフトを運ぶのは、ユーザーにとって大きな負担。査定に出し、引き取ってもらえるというのはメリットが大きいはず」。
同部長も、「中古フォークリフトの売買を手がける事業者はエリア限定のケースが多く、当社のように全国展開している例は珍しい」とし、「全国均一のサービスが提供できるのは大きな強み」と胸を張る。
買取サイトでは、ユーザーが、メーカー名、使用業態、型式、アワーメーター、アタッチメントなどの情報を入力。「書面だけで査定できるノウハウがある」ため、メールなどでのやり取りを経て、現車を見ることなく買取額が決定する。ケースによっては出張査定(無料)も受け付けている。
「海外では日本メーカーの質の良さには定評があり、アジア、ロシアにとどまらず、販路はまだまだ伸びる余地がある」とも。今後は物流・運送事業者といった、エンドユーザーからの仕入れルートも拡大していく構え。大蔦課長は、「倉庫で眠らせている『動かないフォークリフト』を海外で動かすことで、価値に変えることができる」とアピールする。
買取サイトのURLは、http://www.tau-forklift.com/この記事へのコメント
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