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物流ニュース
丸吉ロジ 運搬と荷役を分離、物流現場の一括管理でドライバーの負担減
2022年5月26日
「運送会社は下に見られることが多いと感じていたが、あるお客さんに、『うちのパートナーです』と紹介されたことがとてもうれしく、ずっと記憶に残っている」と丸吉ロジ(北海道北広島市)の吉谷隆昭社長は20年以上前の出来事を振り返る。
同社では「運送・倉庫作業・管理」を社内で一貫して行っており、この体制は苫小牧の倉庫からスタートさせた。
丸吉ロジのみで物流業務の一体・分業・共有化を図ることで、生産性向上や労働環境の改善につながり、顧客からの評価も得てきたという。
さらに、運搬と荷役作業の人員を分けることで、倉庫で荷役をするのでドライバーは運搬業務に集中でき、負担減を図ることができている。
この物流現場の一括管理は、約10年前に千葉県浦安事業所の倉庫でも開始された。
当時の状況について吉谷社長は、「浦安の人員は北海道の約10倍規模だったため、周囲から無理だと言われ迷いがあった」という。しかし、「当社の経営ビジョンである経営羅針盤に元々予定としてあったので、それが背中を押してくれた」と語る。
その決意後、北海道から浦安へ応援部隊を派遣し、新しく従業員を採用するなどして体制を整えていった。現在、32人の従業員が浦安の倉庫に従事している。
時間外労働時間の上限規制が適用される2024年まで2年を切った。物流現場の効率化は避けて通れない課題だが、小林慶吉次長は、「今後も社内の働き方改革を推し進めていく。現在完全にはできていないが、理論上は可能。2024年までには必ず目標を達成してみせる」と意気込む。
吉谷社長は、「今後も丸吉では荷主企業から部分的に請け負う従属関係ではなく、『パートナー』として関係を築いていきたい」とし、「従業員の考え方、方向性が明確であれば必ず達成できると確信を持ってやっている」と話す。同社は迫る2024に向け、確実な一歩を踏み出している。
◎関連リンク→ 株式会社丸吉ロジ
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