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    求荷・求車システムの運用検討から一転 プラットフォーム構築へ

    2013年10月30日

     
     
     

     「求荷・求車システムを始めたい」と考えた北海道の運送事業者。当初、運送協力会社を探す目的で、既存の求荷・求車システムの活用を検討したが、その後、「仕組みを安価に販売しているシステム会社」の存在を知り、自らが運営できないか可能性を探った。
     同システムを運用する立場となる場合、大まかに幾つかのパターンに分けられる。
     一つは、マッチングの場を提供し、会費や使用料、手数料などを取るやり方。これは誰でも始められ、参加者が膨らめばうまく行く。ただ、強い武器のない後発組は、あまりうまくいっていないケースが目立つ。


     もう一つは、システムに流れてくる荷物と車両の情報を運営者が積極的にマッチングさせ、運賃の差益(マッチングの手間賃)で稼ぐやり方。この場合は、アナログ作業でマッチングさせる人員を抱えるケースが多く、システムを活用した取扱事業ともいえる。
     また、別の形態としては、従来行っていた物流の流れ全体をシステム化し、全体の効率化を図るというもの。これは「物流の可視化と共同化」によるムダとコスト削減のためのプラットホームといった性格が強い。この場合の理想形は、各参加者が自らの荷物と車両の情報を全てシステムに流し、それを運営者が効率的に仕立てるというもの。全体として削減できた物流コストや環境負荷などで価値が計られることが多く、荷主にとっては有り難いものの、運営者が情報を扱うことによって「どのように稼ぐか」といったことが一見して分かりづらくなる。
     同社は当初、「自社のトラックの積載率・実車率を高め、売り上げを上げる」ことよりも、「輸送協力会社のネットワークづくり」「システムをテコに、新しい荷主にアプローチする」といった事業を想定しており、「マッチングの場を貸す」だけのシステムをやるつもりはなかった。
     同社は共同物流、共同配送、3PLといった形で物流効率化を達成している成功事例を研究していくうちに、「自社のメリットだけを追求する」のではなく、「荷主の物流効率化に寄与するプラットホームの構築ができないか」と大きな構想を固めるようになった。「荷主業界の物流取引のあり方を変えたい」「荷主の物流比率を下げたい」といった目標を掲げ、現在はその実現のための方策を練っている。
     同社に対し、システム提供について打ち合わせをしてきたIT企業の担当者は「これからの求荷・求車システムの使い方は、今回の運送会社のように、アナログで行われている既存の物流のやり方を変えるというアプローチが理にかなっている。具体的には、情報をシステムに流して可視化し、これを効率的に組み合わせてムダを排除する」と話す。

     
     
     
     

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