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    北海道物流港湾室 台湾向け小口貨物輸送の成果を報告

    2014年4月28日

     
     
     

     北海道総合政策部交通政策局物流港湾室は2月28日、「海外への小口貨物輸送利用促進事業セミナー」を開催。同室が今年度実施した「台湾向け冷凍冷蔵小口混載輸送」の成果報告を行った。
     道産食品は輸出ロットが小さい冷蔵品や冷凍品が多く、1コンテナに仕立てることが難しく、割高な輸送となってしまうため、海上輸送の冷凍冷蔵小口混載輸送で低コストの輸出が可能になるかを実験。ジャパン・マルシェ(今野広美社長、札幌市豊平区)が受託した。


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     平成25年9月から同26年2月まで5回にわたり、20フィート低温海上コンテナを使って苫小牧から釜山を経由して台湾・基隆港までの海上輸送を行った。このうち、1回と3回の輸送は2温度帯を創出できるコンテナを使った。
     参加した荷主は13社。5回の実験で冷凍冷蔵合わせて250品目、2951ケースを輸送。主な品目は酒類、菓子、魚介類、水産加工品、農産加工品などで、積載量は合計33.9立方m(冷凍22.7立方m、冷蔵11.2立方m)。リードタイムは19日〜28日とばらつきがあり、平均22.2日となった。
     輸送実施段階でのバンニング・ラッシング、振動、温度管理などで大きな課題は出ず、台湾での輸入実施段階でもトラブルはなかったが、台湾での通関や検査で10日を超えたものがあった。
     荷主からの評価では、輸送品質は良好だったが、輸送料金では「妥当」が3割、「高い」が2割となった。また、継続して利用したいという意向は約8割にのぼった。
     ジャパン・マルシェによると、「コンテナの積載率を60%と想定し、輸送コストを1立方mあたり3万円と考えていたが、実積載率は20%余りと伸び悩んだ。初の冷凍冷蔵混載輸送作業の不慣れ、手戻りなどの影響でコストが想定より20%程度高くなった」とし、「収益改善のためには、道内での小口貨物の収集拡大と、輸送単価の縮減が必要」と報告。
     事業の評価として、「初めて輸出した荷主が4社となり、潜在ニーズの顕在化を実現でき、輸出の継続・拡大の期待も寄せられた。小口貨物輸出の成功事例として紹介していくことができる」とまとめた。
     今後の展望としては、小口貨物混載輸送のサービス提供者として「海外市場ニーズや販路情報の提供、販路拡大の支援、輸出手続き支援サービスの提供、仕向国の多様化に対応したサービスの開発」などの必要性があるとした。
     同混載輸送を利用した国稀酒造(増毛郡)常務執行役員の野呂和秀氏、春雪さぶーる(札幌市白石区)商品企画開発本部海外商品グループ部長の関原滋彦氏とも「サービスが続くのなら、引き続き利用していきたい」と高く評価した。

     
     
     
     

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