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製品・IT
日本ほめる達人協会「驚くほど成長する」(2)
2014年10月1日
日本ほめる達人協会(大阪市西区)の西村貴好理事長は、「ほめる」ことが、「組織を正しく活性化させ、企業の業績アップに貢献する」と自信を示す。「ほめられた従業員らが驚くほど成長して輝くようになる」ためだ。「それに惹かれて客も集まり出し、売り上げ161%増を達成した店舗もあるほど好循環が起きる」という。
1000人規模の企業で上司を半分に分け、一方に研修を受けさせるという実験では、研修を受けた上司のもとで働く部下と「上司からほめられない」部下とのモチベーションの差が驚くほど大きいことが判明。「特に、35歳以下の社員で顕著だった」という。
また、大手生保の事例では、研修を受けた営業スタッフの方が、契約獲得件数が2割多かったという結果も。同氏はこの要因について、「コミュニケーションの仕方が大きく変わったから」と説明。「ほめるという行為は、価値を発見して伝えるということ。研修を受けると、商品やサービスにどんな価値があるのかを自分の言葉で伝えられるようになる」。
この考え方でいくと、「経営者は、部下に自分の仕事にどんな価値があるのかを伝える、つまり『働きがい』を創造してあげることが仕事」となる。「運送業で言えば、トラックが世の中の血流で、その中で自分が何を担っているのかをきちんと伝えてあげることが大切ではないか」。
また、「ほめる」達人になることで、「叱り方も上手になる」という。「大事なのは『誰が言うか』。いくらほめても『あなたにほめられてもうれしくない』という人もいれば、叱られてもうれしい人がいる」とし、「正しいほめ方を学ぶのは、人間力を高めることにつながる。相手との信頼関係を築いた上で、正しい叱り方も学んでほしい」。
日常の中の「無意識の意識化」も重要だという。「正しい話の聞き方のポイントは、目を見る、うなずく、あいづちを打つ、繰り返す、メモを取る、要約する、質問する、感情を込める、の八つだが、これらを全て覚える必要はない」とし、その理由を「好きな人に対しては誰もが自然に無意識でやっている」と説明。「それを普段から部下や従業員に対してやっているか、経営者や上司は自問してみてもらいたい」。
同氏は、運送会社ですぐに始められる活動として、「単純だが、『ありがとう』とドライバーに伝えること」を提案する。「人はただほめられたいのではなく、誰かの役に立ちたいと思っている」とし、「『安全運転してくれてありがとう』『トラックを大事に乗ってくれてありがとう』など、『小さな事実プラスありがとう』は、その気持ちを満たすための良いほめ言葉」と説明。
同協会では企業研修も行っており、労使関係の改善につながるということで評価が高い。「経営者や管理者の方にぜひ、活用してほしい」と語る。
◎関連リンク→ 一般社団法人日本ほめる達人協会 -
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