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物流ニュース
ドライバー給与、改善見られず
2015年5月11日
依然、ドライバー不足が続く北海道内のトラック運送業界。昨今のドライバー不足などの影響を受け、荷主から運賃見直しをしてもらったという声も増えているが、これが人材確保にまでつながっているのだろうか。日本最大級のトラックドライバー専用求人サイト「ブルル」から、2月末日時点の求人にかかる給与の提示額を調査した。
同サイトに掲示されている道内の募集案件152件のうち、倉庫作業員などを除く142件を調査。車種調査は昨年9月に続いて3度目。
2〜4トン車の募集は74件で、平均は約18万2400円。前回から1800円アップとなった。20万円を超えていたのは30%で、最低額提示は12万9853円、最高額は25万円。これらは前回調査と同水準だった。
大型車の募集は54件で、平均は約20万1300円。前回調査から1万5900円の大幅な下落となった。大型車は2〜4トン車から1万8900円ほど高くなっているが、前回調査からの開きは1万7700円縮まった。20万円超の提示は54%で、前回から8ポイント低下。最低額は13万円、最高額は35万円と、これも前回調査と同水準。
トレーラは12件で、平均22万4200円。前回調査から5600円の低下。 最低額は12万3740円で、最高額は32万円だった。
ダンプは2件で平均17万6700円。前回調査から1万6200円上昇し、最低額は15万3360円、最高額は20万円となった。
これらは別途、残業代や各種手当などが支給される場合も多く、実際の総支給額は「プラス数万円」となるケースがほとんどだと思われ、業界の給与の正確な変動を示すデータとは言えないが、求職者に対する道内運送業界の姿勢の変動の目安にはなるだろう。
今回の調査の結果、2、4トン車で若干の上昇を見たものの、大型車、トレーラではかなり低下しており、全体として改善しているとは言えない状況だとわかった。運送業界向けにコンサルティングを行っている札幌市の事業者は「人材不足の原因は、支払い給与の低下に尽きる。経営者は運賃見直しとともに、コスト削減に努め、出てきた利益の多くをドライバーに還元しなければ、今後は新しい人材の確保により苦労することになる」と警鐘を鳴らしている。
◎関連リンク→ ブルルこの記事へのコメント
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