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    「マイナンバー制度」具体的には何から準備?

    2015年5月21日

     
     
     

     「マイナンバー制度がまもなく始まるが、何を、どうすればいいのかまだ分かっていない経営者も多いと思う」と話すのは、社会保険労務士法人関総研の下村勝光代表社員。「会社としては、社会保障、税、災害対策の中で、法律で定められた行政手続きにのみ従業員やその家族のマイナンバーを書いて出さなければいけないものであって、商売の取引上でマイナンバーを使うということはない。また、従業員を管理する番号として独自で使ったりしてもいけない」と説明し、「基本方針を作って整備することが求められている」と続ける。
     まず、真っ先に取り組まなければならないのは「従業員へのアナウンス」だという。「今年の10月から、行政からのマイナンバー通知が行われるが、通知カードは住民票の記載住所に送られる」ため、「現住所と住民票の記載住所が違うドライバーには通知カードが届かない。番号が分からないと源泉徴収票に記載できず年末調整ができなくなり、確定申告をしないといけなくなるのでドライバーは余計に手間がかかる。また、通知カードをDMなどと勘違いして捨ててしまう恐れもある」と、従業員にマイナンバーについて理解させることと、早めに住民票を移すことを勧める。


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     同氏は社内の情報漏洩対策にも十分な注意が必要と指摘。マイナンバーは他人へのなりすましも含めて悪用方法が様々に考えられることから、従来の個人情報保護法よりもはるかに厳しい罰則が設けられている。「昨年にベネッセの個人情報流出事件が起きたが、マイナンバーも高く売れると思う。自社の従業員のマイナンバーが簡単に入手できることを知ったドライバーが、『売れるんじゃないか』と判断して外部に漏らしてしまう恐れもある。また、入手してもしばらく黙っておいて、3年後、5年度に預金口座や医療情報への活用が進んでから悪用する人が出てくるかもしれない」とし、取扱担当者の限定や、書類などは施錠できるキャビネットに保管するなど、徹底した安全管理措置が求められるとした。
     「この制度をきっかけに、社長と社員が隠しごとのない、より良い関係を築いてもらえれば」と同氏は語る。

     
     
     
     

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