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物流ニュース
ロジックスライン ラッピングトラックを導入
2015年5月29日
少子高齢化や中型免許の問題もあり、若手の労働力確保が難しい現状にあるトラック業界。しかし、そうした中でも、積極的に若者の確保を進めようと努力する事業者の姿もある。ロジックスライン(沢田秀明社長、千葉県成田市)では、コンプライアンスを徹底し、時代に合った環境整備を進める一方で、若年労働力の確保の一環から、社員満足度の向上を図っている。
デジタコ管理は当たり前、長時間労働の解消にも取り組む同社にあって、「コンプライアンスで縛り付けられているドライバーを、少しでも楽しく、喜んでもらえるように考えている」と話す沢田社長は、難しいかじ取りを迫られる中で工夫を凝らす。昨年、新車の導入に合わせて、ラッピング塗装を施したのも、そんな考えからだ。
同社は、航空貨物を主な業務としていることもあり、ラッピングの絵には、世界地図と近未来のビルディングをイメージしたという。「見る人から好印象を持たれるとともに、きれいなトラックに乗れるということで、ドライバーのモチベーションアップにつなげていきたい」と話す同社長は、「おかげさまでこのたび、うちで働きたいという24歳と32歳の若者が入社した」という。
それにともない、今年3月に大型増トン車を新車で2台導入した。荷台には当然、ラッピング塗装を施した。
「いいイメージを持って受け止められていることがうれしい」と話す同社長だが、当初は不安がなかったわけではない。コンプライアンスの徹底を図ることで、それまでの稼ぎが減少する。そのため、ドライバーの賃金にも手を加えざるを得ない時もあったという。「コンプライアンスよりも稼ぎたいと考えるドライバーは自ら辞めていった」と振り返る。
辞めていく中には、同社の稼ぎ頭もいたという。しかし、それでもコンプライアンスの徹底の手を緩めなかった。すると、徐々に会社内に変化が起こってきた。事故は減り、荷主からの反応がよくなっていった。輸送品質が向上したのだ。
「人材確保の難しい現状は続く。うちでも採用は決して楽ではない」というものの、「いいイメージを持たれることで、ドライバーも集まりやすくなっているのであればうれしい限り」。ラッピングトラックの効果はイメージの向上だけではなく、「何より目立つことで、周囲を気にしながら運転するため、交通事故防止や運転マナーの向上につながっている」と喜ぶ。
「これからも社員満足度を高め、人材確保と輸送品質向上を図る一方で、顧客満足度も高め、事業拡大につなげたい」と、コンプライアンスの徹底から始まった好循環のサイクルを続ける覚悟を決めている。
◎関連リンク→ 株式会社ロジックスラインこの記事へのコメント
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