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    荷主からは「見えない」 実運送の限界

    2015年9月3日

     
     
     

     「運送業界は独特な商慣行が続き、原価の把握と提示が十分なされていない。そのため、運賃交渉などを行う際、荷主としては運送会社の限界が見えず、適正な価格について話し合うことが難しい」と語るのは、大手メーカーの北海道・物流部門の元責任者。
     同氏は実運送を担う会社と運賃の話をする際、先方に「この案件にかかる輸送原価を示してほしい。その代わりにうちも数字を示す。お互いに正直な数字を出しあわないと、果たして運賃が適正な水準なのかわからない」と要求したが、運送会社は「そのような手の内を見せるようなことはできない」と反発し、この要求を突っぱねたという。
     この対応を受けて同氏は、「荷主に対して、下駄を履かせて運賃を要求しているのか」と運送会社に不信感をもったと述べ、「輸送原価の提示がないので、荷主からは運送会社の限界が見えない。だから『もっと運賃を下げろ』という話が際限なく続いてしまう結果になる。運送会社が輸送原価を正直に示して交渉を行えば、荷主もいつまでも『運賃を下げろ』とは言わなくなる」と話す。


     また、「運送会社はなぜ、いつも片道の貸切運賃でモノを考えるのか。往復で荷物がついた場合はいくらで仕事ができるのか、積み合わせをした場合なら運賃はいくらにできるのか、といった試算も出てきたことがない」とし、「このように様々なケースでの輸送原価を提示してくれれば、荷主としても話がしやすくなるし、評価する対象にもなる」と、荷主の立場を説明している。

     
     
     
     

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