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ブログ・上西 一美
第144回:「ながら運転」による死亡・重傷事故が過去最高を記録
2025年7月10日
日本事故防止推進機構(JAPPA)の上西です。弊社の商品である法定12項目教育のコンテンツですが、おかげさまで1500社の運送会社やタクシー会社で導入されています。毎月、4本のコンテンツ動画と健康管理動画1本を配信し、点呼時や安全会議で活用いただいております。
なかでも、「ながら運転」のドライブレコーダー事故動画の解説は毎年行っています。ながら運転による死亡・重傷事故は、厳罰化になった2019年は一気に減少したものの、そこから徐々に増加して、2024年、その件数は過去最高となりました。
ながら運転は、画面を注視する事故が多く、最近では動画の視聴や、ナビゲーションをスマートフォンで操作するなどが増えています。
ながら運転での事故は死亡率が圧倒的に高いことも特徴です。その理由は衝突する直前までほぼ気づかないからです。人間は画面を注視すると、中心視野を使い、片目4〜5度しか見えないと言われています。よって、直前まで対象物に気づかないことが多いのです。
このような運転をする運転者は、過去の経験のなかで、「少しぐらいのながら運転では事故にならなかった」という成功体験を元に、その危険な行動を繰り返した結果、重大事故を起こします。起こしてからでは遅いので、ぜひ、皆さんの会社でも、ながら運転の事故映像を見せて、疑似体験をさせ、同じような事故を繰り返さようにご指導ください。
また、ながら運転による事故は反則点数が6点、30万円以下の罰金です。しかし、相手が骨折などの怪我をするとさらに6点、そして罰金も最大50万円ほど加算されます。つまり、1件の事故で100万円近くの罰金刑になるということです。これは飲酒運転とほぼ同等であり、そのような認識をしっかりと持ってハンドル握らないといけないということです。
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筆者紹介
上西 一美
一般社団法人日本事故防止推進機構理事長、株式会社ディ・クリエイト代表
自動車事故防止コンサルタントとして豊富な実績。
一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/
株式会社ディ・クリエイト
http://www.de-create.com/ -
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