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ブログ・上西 一美
第149回:高速時速引き上げ「たかが10km」と侮るなかれ
2025年9月20日
日本事故防止推進機構(JAPPA)の上西です。この時期、注意しないといけないのがやはり高速道路の走行ではないでしょうか。高速道路では、速度が比較的速くなるため、重大事故になる可能性が高く危険です。また、2024年問題の対策として、トラックの高速道路上での法定速度が時速80kmから同90kmに引き上げられました。皆さんの会社では、どのような対応をされていますか?
実は、弊社のクライアントでは、ほとんどの企業で、高速道路上の社内ルールは時速80km制限のまま、つまり現状維持をしています。その理由はさまざまですが、私も強く同意します。引き上げにはメリットもあるのですが、あまりにもリスクが大きいからです。まず、時速90kmに上げることにより、たった10kmですが、停止距離が17mも伸びるのです。
また、時速が10km上がることにより、エネルギーが1.26倍上がると言われています。ということは、万一、衝突した時に、相手に与える衝撃が1.26倍上がり、死亡率が上がるのです。さらに、それとともに、空気抵抗も1.26倍上がると言われています。燃費がそれだけ悪くなるということです。このような総合的な判断から、私はクライアントへはお勧めしておりません。皆さんの会社でも、ルールの設定を検討してみてください。
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筆者紹介
上西 一美
一般社団法人日本事故防止推進機構理事長、株式会社ディ・クリエイト代表
自動車事故防止コンサルタントとして豊富な実績。
一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/
株式会社ディ・クリエイト
http://www.de-create.com/ -
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