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物流ニュース
新柏倉庫 伊藤社長 「やりたいことを応援」が基本
2015年12月18日
昭和43年設立で、千葉県柏市・野田市・流山市を中心に、トータル3万坪を超える倉庫群を運営する新柏倉庫(柏市)。金融機関出身で、「次男なので会社を継ぐことは考えていなかった」という伊藤武人社長だが、入社から16年、社長就任から7年が経過した。
政府米の保管事業からスタートした同社だが、近年は新しい荷主の開拓にも意欲的に取り組んできた。営業努力が奏功し、現在はエリア内に7拠点を保有するまでに成長。同社長は、「さまざまな倉庫を持ち、多様な顧客ニーズに応えていく」と方針を語る。
時流に乗り、通販物流も展開しているが、「年々、環境が厳しくなってきている。業者が絞られてきている感がある」と危機感をにじませる。「通販業界も競争が激しいため、当然、物流に対するコスト意識が高い」と現状をシビアに分析する。
HPやブログなど、ネットでの情報発信にも積極的な同社。「以前のHPは、社内でも『分かりづらい』という意見があり、女性社員と一緒に内容を考え刷新した」。ブログは社員が持ち回りで更新。「社員に担当させることで、それぞれの個性や得手不得手に気づくことがある。みんな『大変だ』と言いながら、実は楽しそうに書いている」という。
同社では、厚労省の義務付けに基づき、仕事と子育ての両立を図るための行動計画を策定。その取り組みを紹介する同省のサイト「両立支援のひろば」で、計画を公表している。きっかけは「事務スタッフが産休に入るための手続き」だったというが、会社の姿勢を明確にしたことで女性社員がSNSで積極的に共有するなど、社内でも好評だという。
とはいえ、計画の策定に際し、「特に際立ったことをやったわけではない」と同社長。計画を公表することで、「労働条件や環境についてマイナスイメージのある物流業界だが、そういう企業ばかりではないという業界全体のイメージアップにもなればいい」との考えだ。
同社長の社員思いのスタンスは、「この会社にいる間は、楽しく安心して過ごして欲しい」という考えから。「仕事に関しても『やりたいことを応援します』というのが基本姿勢。好きなことなら責任を持って取り組んでもらえる。逆に、やりたくないことはなるべくやらせない」とし、「仕事も人生も、自分の好きなことを、自分でやり方を考えてやる方が面白い」と持論を展開する。
社内にはソフトボールチーム「新柏フェニックス」もあり、「現場スタッフや営業部長がソフトボールや野球の経験者で、遊びで始めたところ、意外と参加者がおり、チームにしてしまおうということになった」。ユニフォームや部費は会社側が負担。「ソフトボールが盛んで、AからEまである」という柏市のリーグの中で、同チームは2013年発足という新参ながら、現在、Bリーグに昇格するなど目覚ましい活躍を見せている。
最近、緑ナンバーも取得した同社。伊藤社長は、「顧客にとってワンストップが良いことは分かっている。情報系のサービスも含めて、要望に対応していける体制を作っていきたい」と展望する。
◎関連リンク→ 新柏倉庫株式会社この記事へのコメント
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