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物流ニュース
埼玉適正化機関 巡回指導は58.8%の達成率
2015年12月20日
埼玉県貨物自動車運送適正化事業実施機関(鳥居伸雄本部長=埼ト協会長)は2日、評議員会を開催。委員には学識経験者、事業者、消費者団体、労働組合などの代表者らが招かれ、流通経済大の野尻俊明学長が議長に選出された。議事では今年度の適正化事業の実施状況が報告され、各委員から意見が述べられた。
今年度の巡回指導の実施状況は、1万1000事業所の目標に対し、10月末までに83事業所を巡回し、目標に対して58.8%の達成率となっている。
37の指導項目については、平成25年10月から実施されている速報制度の対象項目「運行管理者の選任・届け出」「点呼の実施及び記録・保存」「整備管理者の選任・届け出」などのうち整備管理者不在が2件あった。
また、今年4月から6月までの間で指摘事項ワースト10となった指導項目は、多い順に「点呼の実施及び記録・保存」(97事業所、38.2%)、「健康保険・厚生年金保険の加入」(85事業所、33.5%)、同率で「定期点検基準の作成と適正な実施、記録簿の保存」と「特定の運転者に対する特別な指導」(80事業所、31.5%)、「特定の運転者に対する適性診断」(76事業所、29.9%)、「健康診断の実施と記録の保存」(73事業所、28.7%)、「運行管理者の研修」(62事業所、24.4%)、「車庫の位置と収容能力の変更」(61事業所、24%)、「整備管理者の研修」(57事業所、22.4%)、「労働時間、休日労働の違法性」(49事業所、19.3%)となった。全国での実施状況と比較して指導率は低い傾向にあるものの、全国ではランク外の「健康保険・厚生年金保険の加入」が2番目にランクインしているなどの特徴がみられた。
Gマークの認定率に関して、平成26年度までに全国では25.3%が認定されたのに対し、埼玉は22.4%となっている。事業所数の多いさいたま市、川口市、越谷市などで認定数が多い傾向にあり、今年度の申請状況は、新規166件、更新315件で合計481件。また、昨年から始まった支局長表彰では11事業所が受賞、関東運輸局長表彰には県から9事業所が受賞している。
このほか、乗務時間等告示違反事業者に対する指導について、11月に2社の特別巡回を実施し、改善が見られたことが報告された。消費者からの相談は10月末までに25件、危険運転に関するものが16件、引っ越し関係が4件などとなっている。
委員からはGマークの周知や「巡回指導の質を一定にすべき」といった意見や、市街化調整区域等「営業所として登録できない地域」で営業する場合の問題点などについて議論された。この記事へのコメント
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