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運送会社
大日運輸 社内の働き改革、効率化で職場環境向上
2017年11月17日
【大阪】大日運輸(石井肇社長、門真市)では現在、より働きやすい職場環境の実現に向けて社内の働き方改革に取り組んでいる。石井社長は、「現状に満足せず、自分の会社をより良くするため、常に色々なことにアンテナを張っている。自治体の取り組みなどにも参加して、経営のヒントを得ている」と話す。
建築資材をメインに、配送サービスだけにとどまらず倉庫、加工、販売まで手掛けている同社だが、石井社長によると、建築資材の製造ライン管理において課題があったという。1日の作業時間が長く、これまで終了時刻は午後9時までかかることが大半だった。
そこで、同社長はあらゆるムダを洗い出し、見直しを図った。作業スタート時刻を1時間早め、昼休みを交代制にして中断することなく常に稼働を続け、従来は1ライン7人の2ライン体制だったものを、1ライン5人の3ライン体制に組み換え、作業場のレイアウトを変更して動線を短くし、さらにはベテランと新人との作業レベルの違いをチェック。それらの取り組みにより、「午後9時までかかっていた終了時刻が、午後6時には終われるようになった」と、生産性が改善された効果を示す。現場では、「改善しても変わるのはムリ」と決めつけている従業員も少なくないが、説得して理解させ、結果に結び付けている。
運送がメインの同社だが、付加価値を上げるためにモノづくりを始めた。「製造部門としては、改善するところはまだまだある。それは運送部門にも言えること」と同社長。「PDCAは全てにあてはまる。もう少し早く回せないか、混載や帰り便は使えないかなど、常に考えている」。事務職の伝票発行業務でも効率化を進めており、ITを有効活用して、事務員の入力作業を減らして負担軽減につながるシステム化に取り組んでいる。
「運送業は特に、今まで『残業が当たり前』と言われていたが、ようやく、世の中に働き方改革という良い流れが来ている」と同社長。「われわれも生産性を上げて働きやすい職場環境に変えていかないと、この業界は取り残されてしまう。風向きがいい方向に向いている、今がチャンス。会社のリーダーとして、これからも決断と改善を進めていきたい」と力強く語る。
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