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中型車で効率的な輸送実現 荷主に理解求めよう
2010年9月14日
中型車が現在、物量の減少や機動性から人気を集めている。中型車は、4トン車の大きさでありながら積載量は6トンや8トンと(4トン車と比較して)積載量には余裕があり、大型車では進入できない道路でも通れるため、工事現場などでは多用されている。また、4トン車の輸送でも対応が可能で大型車の代理も行えることから、一部の運送事業者では人気が高まっている。
メリットが多く機動性の高い中型車だが、中には荷主から「指定した車両は4トン車なのに8トン車(中型車)が集荷や配達に来た」として、積載拒否や配達拒否を受けることもあるようだ。大阪府和泉市で大型や中型車、4トン車を保有する運送会社は、「傭車で配達に行った際に、荷主から『指定していた車両でないため困る』といったクレームが寄せられた。発荷主と着荷主の間では4トン車の指定の話は行われていたが、実際に輸送依頼を受けていた運送事業者には要請もなく、傭車依頼を行ってきた運送会社からも4トン車指定とは聞いていなかった。4トンベースの車両であるため大きさには問題ないが、車両の積載量表示を見て着荷主が指摘した。結果、時間はかかったものの納得してもらった。積載量が大きいことで料金が大幅に変わると思われる部分もあるようだ」と語った。
高石市で3年前から中型車を積極的に導入しているイワオ流通サービスの岩尾浩司常務は、中型車の魅力について「最近、荷主企業からも理解を得られ、積み合わせを行うなどして効率的な輸送を展開できている。荷主からは積載量で料金が設置されることから荷主側もコスト削減が図られ、当社も積み合わせを行うことができる。パイプやドラム缶を積み合わせて別々の荷主から荷物を集め、同じ着地地域であれば積み合わせている」とし、「今回も中国地域への配送で、運賃もパイプ積載だけでは利益が生み出せないが、ドラム缶を積み合わせたことで利益も生み出すことができた。積載量の関係から4トン車ではできないことだ」と説明する。
さらに、中型車が原因の荷主とのトラブルについては「当初は『積み合わせなどを行うのでは』と荷主からの指摘もあったが、最近では荷主に積み合わせ便の提案や輸送効率からも中型車利用の理解を得ている。ただ、配送先で規制があり4トン車でないと無理だとの指示には対応しているためトラブルも回避できている。メリットを提案して中型車の理解を求めることは大切だ」と話している。(佐藤弘行)
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