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新トラック運送経営のヒント(30)情報発信で差別化を
2012年8月3日
「運賃が同業他社のほうが安かったから」。この理由で仕事を奪われた経験のある社長は多いのではないでしょうか?
いわゆる、同業者による運賃のダンピングです。ダンピングでしか仕事を獲得できないことも情けないことですが、更に悪いことに結局、仕事を回すことができず途中で音を上げてしまうこともあるようです。ダンピングを仕掛けてきた運送会社に文句を言いたいところです。では今後、同じような目に遭わないために、何をしたらいいのか? ダンピングを仕掛けてきた運送会社は、なぜ自社に仕掛けてきたのでしょうか? まず考えられるのは、「自社の業務が簡単にできる」と思われたのかもしれません。次に考えられるのは、「自社でなくてもダンピングした運送会社でもできる」と?荷主?にも思われた可能性が高いでしょう。「ダンピングを仕掛けてきた運送会社」と「荷主」の両者の思惑が一致した結果、仕事を奪われてしまうのです。
ということは、この二つの「同業他社の対策」と「荷主の対策」を考え、着実に実行していくことが重要になるということです。同業他社の対策をどうするか? 基本は、今日・明日いきなり他の運送会社のドライバーが入ってきても、そう簡単に真似できないくらいのサービスを普段から提供しておくことです。これにはドライバー教育が不可欠で絶えず、現場でもっと役に立てることはないかを考えるドライバー作りが大切です。
荷主の対策の一つとして、まだまだ運送業界では脆弱なホームページを活用することも強くお勧めします。一昔前と違い、今では荷主担当者も取引先の運送会社のホームページを閲覧します。そこで、自社の輸送品質を維持向上させるための真剣な取り組みを?さりげなく?かつ?継続して?掲載することでアピールしておくのです。いかに安全や品質に時間と労力をかけているか、さらには、過去に荷主が他の運送会社に乗り換えた時に大変なことになったことなどの事例を掲載することも有効です。
ホームページによる情報発信は一見、受け身で効き目がないように思いますが、漢方薬のようにゆっくり、じっくり荷主に影響を与えていきます。まだまだ運送会社のホームページはショボイ(失礼!)ものが多過ぎます。
どんな情報を同業他社と荷主に意図的に見せ続けるのか。「情報発信」は運送会社においても重要な経営戦略の一つです。
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