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2018年2月19日号 射界
2018年3月23日
「ライバル」を直訳すれば〝敵対関係〟となるが、わが国では「好敵手」と訳されて、敵でありながらも「和をもって貴し」とする協調性を求める語感が滲んでいる。お互いが切磋琢磨しながら共に成長しようという、フレンドリーさを求めているが、競争の激しい現世、こんな姿勢が許されるか。
▲ライバルが当面の敵である限り、まず競争に勝たなければならない。それには〝仲良し子良し〟で気楽に毎日を過ごす余裕などはない。最終の目的達成を目指して精励するしか方法はないだろう。大相撲初場所で初優勝した栃ノ心関の奮闘ぶりを見れば分かる。人間はもともと自分に甘い。ともすれば直面する苦悩から逃れて安易で楽な道を歩もうとする。
▲それを避けて「当面する敵は自分自身にある」と考え、ライバルと戦う前にまず自分との戦いに勝ち、その上でライバルに立ち向かう覚悟が求められる。真の勝利は我が身に打ち勝ち、ライバルにも「負けない」との覚悟を昇華させ、それを原動力に完全燃焼させること。燃えたぎるエネルギーは自分自身で作り上げて育てるものと自覚し、勝利へと具体化する。
▲人は苦難に立たされたとき、ともすれば原因を他に求めたがる。「時代がよくない」「景気が悪い」と自分以外に転嫁しようとする。自己逃避の典型だが陥りやすい落とし穴である。自分に負けて真の敵であるライバルに打ち勝つ望みはない。まず「自分に勝つ」との鉄則を忘れ、原因を他に求める…ここに仕事ができる人と、そうでない人との分岐点がある。
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