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ブログ・鈴木 邦成
サプライチェーン効率化のヒント
2009年1月24日
米国経済の行方
大企業のリストラ計画が相次いで発表されています。米国経済の先行き不安がその大きな動因となっているのは間違いないでしょう。
米国景気の再浮上の鍵となっているビッグスリー救済の行方が気になるところですが、ビッグスリーに代表される米国自動車産業が、世界的なSCMの構築、普及の引き金になったことはあまり知られていないようです。
日本式経営の研究
米国の日本式経営についての研究は1980年代中ごろから脚光を浴び始めました。
さらに1991年にマサチューセッツ工科大学のウォマック教授などが日本式のリーン生産方式にスポットを当てたことなどから日本式経営についての研究は飛躍的な進歩を遂げたといわれています。
ほぼ同時期に日本企業は、相次い北米に進出しましたが、現地に「トランスプラント」と呼ばれる日本式現地生産工場が数多く建設され、米国関係者の注目を集めました。トランスプラントは「それまでの米国の常識とはいささか異なる工場」としてとらえられたようです。
あわせて「カイゼン」などの日本語もそのまま北米大陸のビジネス用語として英語化してしまったようです。
そして自動車生産において日本人から金科玉条の扱いを受けていたジャストインタイム方式がアメリカ人などにとっては緻密な日本車、さらには日本製の精密機器を生み出す奥義にも思えたのかもしれません。
ジャストインタイム方式に関する欧米的な視点からの分析は加速度的に進むことになったのでした。
加えて、ジャストインタイム以外にも日本式経営はサプライチェーン体系の随所にさまざまなかたちで生かされることになりました。この記事へのコメント
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筆者紹介
鈴木 邦成
物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。 -
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