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製品・IT
アエラクリエイト 防錆塗装、安全のアピールにも
2019年9月2日
「トラックへの安全意識がますます高まるなかで、安心して乗ってほしい」と話すのは、車両への防錆塗装事業を手掛けるアエラクリエイト(広島県安芸郡海田町)の廣原安孝社長。整備不足による事故の発生や、不景気での車両の使用年数の長期化に加え、異常気象など厳しい状況から車両を守る技術が今、改めて期待される。
サビ止め「ジーバート」は、アメリカ生まれの防錆塗装で、使用実績は30か国におよぶ。サビ止め剤をシャシーに塗装し、塩害や融雪剤などによるサビから車両を守る。5月に日本総代理店が日本ジーバートからジップシールドジャパンに変更したことと、昨今の安全意識の高まりもあり「今一度、プロが施工する高い防錆技術を体感してほしい」と同社長。広島の代理店は同社だけだが、同事業は今年で24年。昨年までの施工実績は1500台で、週に1台を施工する計算になる。
施工するのは同社とグループの広原海陸運輸(三川洋一社長、同町)の元ドライバーだ。独自研修を受けており、「足回りをきちんと養生し、防錆専用のスプレーツールを使うので、継ぎ目にもきちんと防錆剤が浸透する。簡易的な保護剤の散布でなく、職人による塗装」と廣原社長は技術の高さに胸を張る。
ジーバートの効果は、新車納入時に一度施工すれば10年は続くという。車両下部は、洗車で塩分や融雪剤が落としにくい部分だが、この塗装で電気系統のケーブルやブレーキ配管などの取り付け金具も保護できる。やや古いデータだが、全ト協が2010年にまとめたトラックの平均使用年数は約10年であり、使用期間中の保守費用の節減も期待できる。
一昨年、岡山県内の中国道で起きたスペアタイヤの落下に起因する死亡事故を受け、大型のトラックとバスは、3か月ごとの定期点検の項目にスペアタイヤやツールボックスが新たに加わった。同社長は、「大型車両の安全性に対して、世間の目は厳しい。手入れがおろそかになりがちな車体の下部にも、安全対策を施しているというのは、運送会社として安全性をしっかりアピールできるのでは」と話す。
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