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物流ニュース
宮崎県 「東九州自動車道」への期待高まる
2007年6月21日
東国原英夫知事の就任以降、注目を集めている宮崎県。同知事も企業誘致に積極的な姿勢を見せている。
同県内には、古くから半導体産業などが集積。近年ではコールセンターやIT関連など、情報系企業の進出も目立っている。一方、自動車産業では、北部九州に比べると誘致企業数は少ないが、「東九州自動車道」が開通することで、一変する可能性もある。九州東側の沿岸部を貫き、北九州から鹿児島までが結ばれる同道。全線開通の時期は明確にされていないが、平成26年度には宮崎県内のほぼ全域で開通する予定。
同県の持つ主要な港湾は、宮崎市中心街に近い宮崎港と、県北部に位置する細島港。特に細島港は、台湾・韓国とのコンテナ定期航路などを持ち、同県の国際物流の拠点となっている。また、多くの海外定期航路を持つ鹿児島県の志布志港もアクセス圏内といえる。
物流事業者に適した団地として、同県東京事務所の野口和彦企業誘致担当課長(下写真)は「宮崎フリーウェイ工業団地」を挙げる。同団地は、宮崎市から西へ50kmの高原町に位置。宮崎自動車道高原ICまで約1.5kmというアクセスの良さが最大のポイントで、宮崎港まで50分、志布志港までは100分。えびのJCTで九州自動車道に乗り入れれば、熊本や福岡へも2〜3時間という至便さから、「南九州、あるいは九州全域を視野に入れた拠点として最適」と説明する。
県や町の優遇制度を利用した際の「実質分譲価格」は、平方㍍当たり6600円という安さも魅力。なお、同団地については、物流企業誘致の強化策として、「優遇制度利用の際の条件緩和や、リース制度の導入を検討している」という。
また、すでに人材難とも言われ始めている北部九州に比べて、有効求人倍率は0.7倍と「人材の確保はしやすい」。その上、「地元志向が強く、一つの会社に腰を据えて働くというのが一般的な考え」という県民性も、進出企業にとっての大きなメリットだ。
東九州自動車道に加え、延岡と熊本を結ぶ九州横断自動車道の計画も進む。九州全域での取り組みとなった自動車関連産業の誘致を進める一方で、「地元農家で意欲的な事業を行う例も増えている」ことから、「地域に密着した企業を軸に、物流事業者とも提携してビジネスを展開できれば」との展望も持つ。
問い合わせは、電話0985(26)7096番(同県商工観光労働部新産業支援課)まで。
◎関連リンク→宮崎県 -
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