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ブログ・船井総研ロジ
第274回:教育の自前化
2014年11月16日
昨年来から、どの業界においても人材不足が深刻化してきています。ニュースを見ていると、大手物流企業もドライバー不足などを理由に、収益性が悪化しています。今より少子高齢化が進み、労働人口が減少していくことは目に見えており、この流れはさらに加速するでしょう。人材を確保するために、女性やシニア、外国人の積極活用というように、採用の枠が広がってきています。
運送業界においては、即戦力だけを採用するのではなく、未経験から育てられる環境がない企業は、さらに人材面で苦戦するでしょう。教育体制の充実が、より企業力に影響を与えるようになります。
今後、教育・研修の重要性がますます増してきますが、より効果を上げるためには、自前主義で行うことをお勧めしています。自前というのは、教育・研修をする講師は管理職や現場責任者が行い、テキストやカリキュラムなども社内で作成するということです。
自前主義で行う理由・効果は多々ありますが、目的の一つに、「講師を行うメンバーのスキルアップ」が挙げられます。物流品質・レベルを上げるために、現場のスタッフをどのように教育してレベルを上げようかと考えがちですが、それよりも、まずは現場の管理者や責任者のレベルが向上しなければスタッフのレベルもそれ以上には向上しません。
船井総研の創業者 船井幸雄も「上司のほうが部下より力がなければ、部下が逃げ出すか、言うことを聞かなくなる。結局、一つの組織体の中では、トップより力がある部下は一人も存在しない」と説いています。
自前主義であれば、講師も改めて勉強したり、知識を整理したりしなければならないため、実は管理者・責任者の教育になり、その結果、現場全体のレベルアップにつながります。
(船井総合研究所・河内谷庸高)
☆船井総研が運営する物流ビジネス情報サイト「http://www.ecologi.net」
※記事は14年7月の記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。この記事へのコメント
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筆者紹介
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本コーナーでは、船井総研ロジ株式会社による リレー連載を掲載します。
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