強い組織とは、カリスマリーダーがぐいぐい引っ張っていくのでは
なく、組織自身が効果的に機能して、生成発展していく組織です。
そのような強い組織を創るために、やらなければならないことの
ひとつが、ある時点で採用を新卒主体に変えることです。
安易な中途採用をやめて、新卒を育てて戦力化できる組織に、進化
することが必要なのです。
ワタミ会長の渡邉美樹氏は、著書「『戦う組織』の作り方」の中で、
次のように述べています。
> まず大切なのは、「中途半端に便利な中途社員なら、採用しない
> ほうがいいということ。
> 確かにその時点では、それだけのスキルを持った人材は、社内に
> 誰もいないかもしれない。
> けれどもプロパーの社員を半年なり一年なり鍛えあげれば、中途
> 社員に追いつく可能性が高いとしたら、社内の人材を活用した
> ほうがずっといい。
つまり、安易な中途採用は、プロパーの成長機会を奪うとともに、
プロパーを育てる能力の向上も妨げると言っているのです。
渡邉美樹氏は、中途採用にかかるコストについて、「わざわざ金を払って
組織を弱くしているようなもの」と断じていますが、非常に重要な
視点だと思います。
中途採用の目的は、「圧倒的な能力やスキルを備えている人材を獲得
すること」（渡邉美樹氏）につきるのです。