私は今、オーストラリアのシドニーで、この原稿を書いています。この原稿がアップされるのは２週間ほど先になると思いますが、その頃にはもしかしたら、今よりも、いろんな国を行き来することが難しくなっているかもしれません。

　１か月ほど前からインドネシアに滞在していたのですが、ＶＩＳＡがない私は、30日を超えて滞在し続けることができません。そのため、一度国外に出国する必要がありました。当初の予定ではタイのホアヒンという地域に渡るつもりでした。しかし、バンコクの２つの空港が「世界の感染危険度の高い空港ランキング」の２位と３位に入っていました。１位は香港でした（※中国を除く）。そのため、急きょ渡航先をタイからオーストラリアに変更したというわけです。

　日本出国から１か月以上経過していますし、ここ数年、中国への渡航履歴はないのですが、それでも、シドニーの入国管理でかなり細かく調べられました。

　中国への渡航のみならず、中国人の友人と会っていないか？　など、領収書やスマホの写真まで調べられました。かなり徹底していました。

　そのせいか、入国後の市街にはマスクをしている人もゼロ。それどころか、年に一度の世界的に大規模なＬＧＢＴフェスが開催されるなど、今は、特ににぎやかな時期のようです。

　さて、配送の仕事は、人混みや不特定多数の人と接触する機会が少ないという意味では、他の職業に比べて感染リスクが少ない仕事と言えるかもしれません。

　今後、どんな世の中の変化が予測できるでしょうか。

　ウイルス感染は、いずれ終息に向かいますし、向かってもらわなければ困ります。しかし、そこは、我々がコントロールできる分野ではありません。ですから私たちは、自分がコントロールできることを考えるべきです。

　ウイルス感染が広がる前から、「人と直接会わないＡＩとの日常」が進行してきていましたが、今回の件で、実用化が一気に進むことが予測されます。「人の雇用の機会を奪う」など今まで聞かれていた反対意見も、今回の事態で言う人がいなくなります。

　外出をしない。人と交流しない。旅行に行かない。集まらない。となると、出かけるためのものが必要なくなります。

　逆に、個人で家の中ですること、オンラインでのコミュニケーション、ドローン技術、ＡＩ分野、健康免疫系分野などが伸びることが予想されます。大きな価値観の変化が起こりそうです。価値観の変化を感じることができれば、ビジネスの方向性を間違わずに済みます。運送業には関係ないなどということはありません。一緒に我々の未来を考えていきましょう。