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ブログ・高橋 久美子
第191回:成功事例をマネしても結果が出ない理由
2013年11月3日
「成功事例に学びマネをすれば、同じように成功できる」。よく聞く話です。ところが最近、「必死に学んでマネをしているのに、ちっとも結果が出ない」という声を聞くことがあります。
もし、必死に学んでがんばってマネをしているのに、思うように結果が出ていない、という場合は「マネをする対象」を間違えている可能性があります。どのように間違えているのかというと、たいてい次の三つのパターンのどれかにあてはまっていることが多いようです。
【パターン1:大手のマネをしている】
中小規模のビジネスを展開しているのに、大手のマネをしているパターンです。大手と中小では、取るべき戦略が違います。例えば、あなたがとてもおいしい牛丼が作れたとします。しかし、吉野家やすき家と共に低価格競争に参戦して勝ち目があるでしょうか。マクドナルドと張り合うのはどうですか?
価格を下げて競争優位を確立する戦略を「コスト・リーダーシップ戦略」といいます。この戦略は、マーケットリーダーが取るべき戦略であり、我々中小・零細企業が取るべき戦略ではないのです。もちろん、ヤマトや佐川に張り合った運賃で宅配荷物を請け負うことなど考えてはいけません。
【パターン2:天才・秀才のマネをしている】
ここでは、あなたが私と同じ凡人であるという前提でお話をしています。世の中にはまれに並外れた天賦の才能を持っている人がいます。この人の頭の中は一体どうなっているんだ? と、思ってしまうような頭脳明晰な人です。「できるか、ではない やるのだ」を、信条としている私でも「いやぁ、この人と同じことをやれって言われても、そりゃあ無理だわ…」と思ってしまいます。
しかも、この「天才・秀才のマネ」に、無理やりチャレンジしようとすると、同じようにできない自分が、なんだかとてもダメな人間に思えてきて自信を喪失してしまいます。ですから「天才・秀才のマネ」もお勧めできません。
次回は、三つめの間違ったマネのパターンについてお話します。この記事へのコメント
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筆者紹介
高橋 久美子
あなたの会社が儲かっていない本当の理由
規制緩和により、夢大きく独立開業した運送会社の社長たち。その社長さんたちが、規制緩和後の業界環境の変化により、今、とても厳しい状況に立たされています。経営不振の影響によるメンテナンスの不備も懸念され、それが引き起こす悲惨な交通事故も、連日ニュースで報道されています。このような危機的状況を受け、中小規模運送会社の根本的な経営改善と救済を目的として発足したのが、私たち「全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会」です。
全国中小規模運送会社 経営改善推進委員会 -
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