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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(236)面接・入社時の確認と教育

    2019年3月11日

     
     
     

     

     1.入社前からの教育

     

     ・賞罰制度事例

     褒めることと叱ることのバランスをうまくする。これは人材育成のコツである。安全職場を確立する目的で実施された賞罰制度事例を紹介する。

     ①表彰事例

     事故消滅に貢献した者を表彰する。事故の定義は次の通りである。

     (イ)会社の車両を破損(ロ)他人の車両を破損(ハ)車両により建物、器物を破損(ニ)車両により人に被害を及ぼした時(ホ)商品の積み込み中、搬送中、取り扱い中における破損、紛失(ヘ)納品時に納品先の物または人に損害を与えた時(ト)得意先におけるトラブル発生によるクレーム

     以上の定義に基づいてデータを取り、1か年の期間において安全に貢献した従業員とグループを表彰する。従業員表彰は完全無事故かつ無遅刻・無欠勤者をリストアップする。その上で日々行動チェック表による各管理職の評価が優良である者としている。

     ②事故ペナルティ制度

     交通事故に関しては保険免責分(10万円)までは、本人負担とする。事故ペナルティ規定を作成して損害賠償することとしている。商品事故については弁金発生の場合、交通事故に準じて10万円までは本人負担としている。そのためには事故査定委員会の審議によって決定する。事故査定委員会は役員部門長、それに本人も加えて行っている。かつ事故の程度によって解雇処分、出勤停止処分、始末書の提出が事故査定委員会によって決定される。解雇処分は本人の責による死亡事故、重大な事故かつ飲酒運転、重大な荷主クレームが対象となる。

     表彰事故と事故ペナルティ制度はセットである。コインの裏と表である。セットにして初めて物流品質向上、安全職場の実現が進む。やってもやらなくても一緒といったメリハリのない職場では人は育たない。褒めること=表彰制度、叱ること=事故ペナルティ制度が両輪となることで、人財創りが現実化する。叱るだけでは萎縮し、オドオドする。そこで褒めることで認めていく。褒められることで良好なる自己イメージが育つ。自信がつく。このところ乗務員に応募する者のガッツが不足している。元気がない、熱意が感じられない。だからこそ入社時の教育〝初めての第一歩〟と賞罰制度によって活力を生み出していくことである。

               (つづく)

     
     
     
     

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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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