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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(241)人材教育

    2019年4月15日

     
     
     

     1.職務等級基準書・物流品質月報

     

     ・物流品質月報の作成、活用

     判定会議で乗務員をランク付けするからには部門長の責任も重い。そこで物流品質月報を作成し活用している。作成者は部門長である。

     物流品質向上の取り組み項目として安全活動、5S活動、無事故活動、報告・連絡・相談、人材育成がある。それぞれの項目についてチェックリスト内容がある。チェックリスト内容に基づいて当月分析し、次月の重点課題を明らかにする。物流品質月報に基づいて部門長もまた6か月単位で評価される。不適となれば降格する。

     評価方法は役員会で行う。本人の弁明機会はある。不適の烙印を押されて乗務員に逆戻りした部門長もいる。どうして、このような厳しいことがあるのか。社長いわく「やり直しのチャンスを与えている。敗者復活である」

     物流品質向上への取り組みキーワードはメリハリである。やってもやらなくても差がつかない。このようなことではメリハリがない。今回の事例は職務等級基準書(乗務員職用)と物流品質月報を作成して活用することでメリハリをつけている。ランクが上がる、あるいは下がることで職場に緊張感がみなぎってくる。しかもランクが、なぜ上がったのか、下がったのかの基準が明確である。物流品質向上の目的で貫かれている。言うまでもなく年功序列ではない。勤続年数が長いからといって、ただそれだけでランクが上がることはない。あくまで実績である。しかも判定期間は6か月、スピード経営の事例である。それは人材育成への熱い思いがあるからである。

     人の能力は、やる気になれば各人の持ち味に応じて伸びてくる。伸びる可能性は計り知れない。今回の事例はやる気を上げていく方法として評価システム〈職務等級基準書(乗務員職用)、物流品質月報〉の確立をとり上げている。「ランクが2等級から1等級に下がってナニクソ、これではダメだ。次の6か月こそ復活してみせると固く誓いましたよ」(ある乗務員の言)。評価することは褒めて育てる(昇格)、叱って育てる(降格)の実践である。人材育成の成果は物流品質の向上となって花開く。     (つづく)

     
     
     
     

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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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