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  • ブログ・川﨑 依邦

    経営再生物語(247)人材教育

    2019年6月17日

     
     
     

     1.配車担当者育成の取り組み—配車日報の活用

     

     配車日報を活用することとする。「一日一日が過ぎ去ればそれでよし」の現実から一日一日をしっかりと掴んでいくことである。

     ①売り上げ管理(千円)—自車分

     配車表に基づいて自車の売り上げを掴んでいく。運賃の仕組みを頭に入れておく。売り上げの把握は概算でもよしとする。正確な売り上げについては締め日より1か月後に分かるが、まずは概算で日々の売り上げを掴む。

     ②稼働台数(台)

     今日、何台稼働したか、常にチェックする。休車についてどうするか。なぜ休車になっているのか。運ぶ仕事がないのか、ドライバーがいないのか、休車原因を分析して、ただちに対策をとっていく。

     ③1台当たりの売上高(千円)—自車分

     自社の売り上げと稼働台数がわかれば1台当たりの売上高がわかる。1台当たりの売上高について実績と目標をチェックする。1台当たりの売上目標は、ドライバーの給料や経費を賄えて営業利益を確保するために設定している。実績が目標に到達していなければ赤字となる。

     ④傭車売上管理(台、千円)

     傭車利益を掴むこととしている。自車と傭車のバランスをみていく。自車が赤字であれば、傭車の仕事をもっと取り込めないかなどとバランスをみていく。

     ⑤新規開拓状況

     受け身の体質から転換しなければならない。隙間の時間、たとえ1日1時間、1週間のうち半日の時間を作れないか。電話の応対だけが配車の仕事ではない。足で稼ぐことである。A社では1か月、30件の新規開拓の訪問件数を配車担当者のノルマとしている。「とにかく外に出る。情報を掴んでいく。机の上にしがみつくだけでは、先は見えない」。A社長は口を酸っぱくして言い続けている。新規開拓訪問リストを作成している。着荷主や帰荷開拓のリストである。今までは、A社の配車担当者にとって新規開拓ということは頭になかった。配車しか頭になかったわけである。配車担当者の意識改革は新規開拓行動によって大きく進む。

     ⑥クレーム件数、状況(荷主)

     クレーム件数やクレーム内容は、すぐに掴む。隠すことなく正しく掴む。A社では重大なクレーム(例えば製品の破損や延着)については弁金が発生する。程度においては、クレーム原因を作ったドライバーにペナルティを課している。ペナルティは損害賠償金と人事処分(始末書、退職勧告など)である。そのため、隠せるものは隠せという不届き者もいる。そこで正しく掴むことがクレーム・トラブルをなくしていく上での第一歩となる。   (つづく)

     
     
     
     

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  • 筆者紹介

    川﨑 依邦

    経営コンサルタント
    早稲田大学卒業後、民間会社にて人事・経理部門を担当し、昭和58年からコンサルタント業界に入る。
    63年に独立開業し、現在では『物流経営研究会』を組織。
    中小企業診断士、社会保険労務士、日本物流学会正会員などの資格保有。
    グループ会社に、輸送業務・人材サービス業務・物流コンサルティング業務事業を中心に事業展開する、プレジャーがある。

    株式会社シーエムオー
    http://www.cmo-co.com

     
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