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  • ブログ・野口 誠一

    第365回:2つの「過剰」抱え

    2012年6月18日

     
     
     

     コンビニへの「調理麺」納入で、会社の売上高は飛躍しました。フタを開けてすぐに食べられる「割子そば」「冷やし中華」などが消費者のニーズにマッチした結果ですが、平成6年頃には年商7億円を超えました。私は営業担当で、ルートセールスや配送に忙しく、経営にはいっさいノータッチでしたから、年商の飛躍は知っていましたが、その経営内容については何も知りませんでした。


     ただ、平成7年に新工場を建設したとき、その費用5億円を全額、借入金でまかなったのには驚きました。ひょっとして会社は儲かっていないのではないか、内部留保もないのではないかと不安になりました。
     その頃、コンビニとの取引拡大に伴い、年々供給量も増え続け、特に夏場は生産が追いつかない状態になっていました。父は生産設備を増強し、さらに売り上げを伸ばす戦略を立て、新工場を建設しました。しかし、年商7億円の会社が、全額借り入れで5億円の設備投資を行うなど、無謀としか言いようがありません。
     そこへさらに不幸が重なりました。新工場が完成した同年8月、父が急死してしまったのです。もともと協業組合でしたから、新しい理事長が選ばれ、私は専務理事ということになりました。しかし、父の債務保証はすべて私が引き継ぐことになり、いわば二つの「過剰」を抱えてのスタートを余儀なくされました。生産設備と借入金の二つの過剰です。その二つの過剰を同時に解消するには、販路を拡大し、設備をフル稼働させ、売上高を伸ばすしかありません。
     私はそこへ向かってがむしゃらに営業努力を重ねましたが、経営内容はいっこうに改善されません。5億円の借入金が重すぎたのです。

     
     
     
     
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  • 筆者紹介

    野口 誠一

    八起会 会長
    株式会社ノグチプランニング 代表取締役

    昭和5年 東京生まれ、日本大学卒業。
    昭和31年 25歳で玩具メーカーを設立し、従業員5名・月商150万円でスタート。 わずか5年で従業員100人・年商12億円を売り上げるまでに成長させる。
    しかし、ドルショックと放漫経営がたたり、昭和52年に倒産。自宅や工場などの全資産を処分して負債を処理し、会社を畳む。
    翌53年、倒産経験者同士が助け合う倒産者の会設立を呼び掛け、『八起会』を設立。
    弁護士や税理士、再起に成功した会員らが無料で電話相談に乗る『倒産110番』を開設。
    再起・整理などの実務的なアドバイスや経験談を交えた人生相談を無料で奉仕している。
    昭和59年 株式会社ノグチプランニングを設立し、再起をはかり、執筆活動や全国各地で講演活動を展開している。
    平成28年2月18日 東京都内の病院にて逝去、享年85歳。

    電話番号:03-3835-9510(倒産110番)
    HP:http://yaoki.html.xdomain.jp/

     
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