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    ユニ物流・成海取締役「『誤出荷撲滅』へ品質運動を実践」

    2009年1月21日

     
     
     

     明治20年、現在の東京都新宿区内藤町で眞崎鉛筆製造所として創業、大正14年に会社設立。三菱鉛筆の三菱マークは創業者・眞崎仁六氏の考案で、商標登録は三菱財閥から10年も早い明治36年とのこと。
     同社の代表的なuni(ユニ)鉛筆は、発売以来50年のロングセラーを誇る。三菱鉛筆(数原英一郎社長、東京都品川区)営業部の一部門であった物流が独立、ユニ物流としてスタートしたのは昭和61年、今から23年前だ。


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    成海氏
     三菱鉛筆は輸出比率が49.4%と半分近いが、国内取引の物流はすべてユニ物流(数原英一郎社長、同江東区)がサポートしている。ユニ物流のメーン・センターは、関東物流センター(TRC)と関西物流センター(KBC)の2か所。工場などからの販売商品のすべては、まず東京のTRCに納入され、そこから関西周辺を担当するKBCと九州へは鉄道コンテナ輸送し、沖縄には船便を利用している。
     TRCで取り扱うアイテム数は約8700、在庫管理のデジタル化とハンディを使ったピッキングシステムを導入。全長1200m及ぶコンベヤーを設置し、フォークリフトは13台稼働、社員28人、パート・アルバイト・派遣社員など50人が切り盛りしている。一方、KBCは約1000坪の面積だが、取り扱いアイテムは約6700あり、関西地域の物流を担当。人員は社員9人、パート・アルバイト・派遣社員などは28人。
     「物流のモットーは、早く・安く・正確に。文具は同じ商品でも本体の色の違い、インクや芯の違いとさまざま。さらに名入れ用もあるなど、アパレル並みにアイテムが多い」と説明するのは、ユニ物流取締役で事業所長・物流技術管理士の成海良宏氏。「品質運動」3点を実践しており、一つ目は「誤出荷の削減」。これはハンディでのピッキングに加え、出荷直前に人の目で再確認してフタを閉める多重検品システムだ。
     親会社・三菱鉛筆で集中受注したデータから各物流センターに出荷指示が出され、ピッキングが行われる。納品書や送り状、出荷ラベルはハンディターミナルの各工程作業場で出力され、人の目とIT使用の多重検品を実施し、ラベルを張って発送する。ピッキング済みの梱包箱とラベルなどの書類の付け合わせのストレスやミスもなくなり、作業時間も大幅に短縮されたという。
     二つ目は社員・パートなど雇用環境に関係なく、「改善・提案の声が上部にも届き、公開される」環境づくり。提出されたフォームは、各部門のリーダーが月1回審査し、内容による褒賞制度もある。
     三つ目は「安全衛生委員会」。毎月1回テーマを変え、小さなことにもポイントを絞って徹底的に点検・改善を行うという。昨年1─6月期の誤出荷率はわずか1万4000分の1という好成績であったが、これらの地道な「品質運動」により、今期は1万8000分の1と、さらに2割の誤出荷削減に成功した。
     「派遣問題は、今後も正規雇用としての受け入れも検討していきたい。販売会社の物流については、流通加工にも拡大したい」と成海所長は展望を語る。(小澤裕)

     
     
     
     
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