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運送会社
サンケイ城北サービス 新事業はキッチンカー、社員のアイデアを採用
2024年11月29日New!!
【大阪】サンケイ城北サービス(柘植茂社長、東大阪市)はこのほど、新事業としてキッチンカーによる移動販売サービスをスタートさせた。
1982年に設立され、折り込み広告(チラシ)や新聞の運送業・倉庫業をメインに事業展開している同社。2012年には現在地である本社物流センターへ移転拡張して現在に至るが、「移転した12年前は折り込み広告がまだ伸びている頃だった。しかし新型コロナが流行する前あたりから新聞需要が減り、それに伴い折り込み広告も減少傾向になり、何か新規事業を模索していた」と振り返る柘植社長。
「3年前から、紙をずっと扱ってきた経験値と当倉庫の耐荷重に適した事業として、板紙の保管・輸送、さらには加工も始めた」という。順調に稼働しているが、「やはり紙の下げ止まりを感じて、大幅な増加が見込めないことから、さらなる新規事業を始めるにあたり全社員にアイデアを募った」ところ、30件ほど集まり、その中から3件を採用したという。
「一つは、カブトムシのブリーダーで、2年間頑張ったがうまくいかず撤退。二つ目は、兵庫県養父市の協力のもと山椒の栽培業を始めようとした。しかし、山椒が出来上がるまで3年もかかるため収益化が難しく頓挫してしまった」と苦笑いする柘植社長。そして、三つ目として始めたのがキッチンカー事業だ。
「キッチンカーはトラックがベースなので、万一失敗してもキッチンの部分を取り外してトラックとして輸送に使えること、そして、事業再構築補助金が採用されたこと、これにより車両を4台購入してスタートさせた」。「キッチンみのりごろ」というブランド名で、おにぎりを中心にカレーや弁当、スイーツなどを販売している。
新事業の責任者であるキッチンカー事業部の樋口逸郎氏は、「いまは主に、土日祝日に開催されるイベントなどに出店している。インスタやホームページを見ての依頼が多いが、個人事業ではなく、企業が扱うビジネスとして成立するように模索している」と話し、「今後は、物流会社のイベントなどにサービスを提供する機会があれば。同業者なので、よりきめ細やかなサービスができると思う」など、新たな展開も視野に入れている。
「食品を人様に提供する以上、万一があれば大変なので衛生面など細心の注意を払っている」(柘植社長)と、最も取得が難しいが、設備を充実させるため「キッチンカーⅢ型(大阪府)」の営業許可も取った。柘植社長は今後の展開について、「せっかく依頼をいただいても時期が重なって断るケースもある。お互い紹介できるキッチンカーのネットワークを作りたい」と述べ、「新しい事業を始めようと思われている運送事業者さんがあれば、車両もドライバーもそろえられるキッチンカー事業を始めてはいかがか。可能性は非常に大きいと思う。同事業をもっと盛り上げていきたい」と意気込みを語る。
◎関連リンク→ サンケイ城北サービス株式会社
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