【愛知】マイシン（豊橋市）の辻直樹社長は、逃走中の男を取り押さえ警察官の捜査活動に協力したとして、５月２６日、豊橋警察署（清水芳弘署長）から感謝状を贈られた。

辻社長は同１７日夜、豊橋市駅前大通を歩いて帰宅していたところ、「待て！」という声に気づき、視線を向けると、女性警察官（寺部真佑巡査）が外国人の男を追いかけていた。男がすぐ脇を通り過ぎたため、「何も考えず、足が勝手に動いた」と直感的に追跡を開始。数百㍍にわたり警察官とともに走り、応援の署員が駆け付けるまでの間、男の腕をつかむなどして逃走を阻止した。その後の調べで、この男はベトナム国籍の不法滞在者であることが判明し、入管難民法違反で逮捕されている。清水署長は「正義感にあふれた行動」と功績をたたえ、感謝状を贈った。

辻社長は取り押さえる際に右足首をひねり、後日、骨折（全治１か月）と診断された。「日常的にジムで体を鍛えていただけに、ショックだった」と話すが、「一市民として貢献できてよかった」と振り返る。一方で、「今後は身の危険がない範囲での協力を」と署長から助言があったことにも触れ、「市民は丸腰。二次被害にならないように、犯人の特徴などの情報提供、写真や動画撮影での協力が望ましいことを学んだ」と冷静に語った。

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