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運送会社
カントラ 自覚を促すための名刺、採用時にはアプローチブック
2017年2月3日
【埼玉】Gマーク、グリーン経営認証を取得するなど、社内体制の基盤強化を図るカントラ(荒川正洋社長、上尾市)では、ドライバーの意識改革を図るとともに、新しい人材確保に工夫を凝らし、品質向上を図っている。
建材や食品、化粧品やアパレルなど幅広い荷物の輸送を手掛ける同社には現在、二十数人のドライバーがいるが、今年9月からドライバーに名刺を持たせているという。「ドライバーは会社の顔で、会社を代表して顧客と接してもらっている。その自覚をしっかりと持ってもらうため」と、理由を話す荒川社長。そこには、会社のPRにつながること以上に、ドライバーという職業に対する世間の見方を変えたいという思いもある。
「ドライバーはトラックに乗って荷物を運ぶのが仕事で、名刺を持たないのが当たり前だが、会社を代表しているドライバーが、それでいいのかという疑問が常にあった。ドライバーは決して荷物を運ぶだけの存在ではないということを会社も周囲も、そしてドライバー自身も認識する必要があるのではないか」とし、「名刺を持たせることはその第一歩で、責任と自覚、同時に愛社精神も育まれるのではないかと考えた」と話す。愛社精神を持つドライバーが育てば、同社にとって、品質向上にもつながっていく。
また、面接時にも工夫を凝らし、ミスマッチの起きない、より会社にあった人材の採用につながる取り組みを行っている。同社が取り組むのは、アプローチブックの活用だ。
アプローチブックには会社概要や仕事内容、荷主、そして福利厚生など細かい情報が盛り込まれている。面接時に見せながら説明することで、労使トラブルを未然に防ぐとともに、会社のありのままを見せることでミスマッチを防ぎ、会社に合った人材を採用できると指摘する。
「同ブックでは嘘が付けない。いい人材に来てもらうために、おのずと魅力のある会社にしようという力が働く」という。一方で、「例えば、単に腰かけ程度に考えている、いい加減な人の入社を防げる」と、ふるいの機能にもつながるという。
現在、適正運賃の収受が業界の最重要課題とされているが、その解消には、「まずは顧客と交渉できる環境を整備する必要がある」と話す。「それには、自社の輸送品質の向上が何より大切」とし、今後も徹底していく考えだ。
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