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    丸共グループ・堀内社長「『協力し合う姿勢』を大切に」

    2008年1月21日

     
     
     

     大正10年に丸共運送店として創立。「帰り便」でおなじみの丸共協同や丸共運送、親和サービス、共和サービスなどからなる丸共グループ(堀内有子社長、大阪市浪速区)。堀内社長は、「運送業界は人のつながりが大切」と考える。
     「経営者もドライバーも仕事の役割が違うだけで、決して上下関係とは思っていない。常にお客様の要望にこたえ、厳しい業務に汗だくになって取り組んでいるドライバーの皆さんを尊敬している」と同社長。


     「クルマやモノはお金で買えるが、人の心や感情はお金では買えない。ドライバーに負担をかけるだけでなく、より働きやすい環境を模索している」とし、「もちろん、私どもを選んで下さっているお客様にも感謝の気持ちを忘れない」と話す。
     運送業界では規制緩和以来、新規参入事業者の増加による過当競争を余儀なくされているが、「中小企業が勝ち残るには、協力し合う姿勢が大切。お互いに荷物を奪い合うというのではなく、例えば、スポット便が欲しい場合やエリア外の仕事が入れば私どもを尋ねて欲しい。荷主に『できません』と答えるのではなく、私どもを使ってでも対応することで、荷主を抱え込むことができるのでは」と、持論を展開。
     昭和49年、先代社長の故堀内武雄氏に嫁いだ堀内社長。当時、先々代の故堀内政雄氏から「商売人は、帳面を嫁さんがするのが普通や」と教えられ、経理について徹底的に学んだという。夫である武雄氏の死去にともない、平成9年に社長に就任。「経理だけをしてきた人間が後を継ぐこととなり、何から始めていいかさえも分からず、眠れない日々が続いた」という。「『なぜ私が…』と、くじけそうになったこともあった」。
     「いま思えば、プレッシャーで力が入り過ぎていた」と語る堀内社長。「社長だから、何でも知っていなければならない。分からないことがあってはいけない」という意識が強かった。「次第に一息入れられるようになり、『ドライバーは運転のプロだ。分からないことはドライバーに聞けばいい』など、素直に耳を傾けられるようになった」。
     現在の物流業界は、燃料価格の高騰などコスト負担要因が山積しているが、「運送業は社会になくてはならない存在で、ある意味では公共的な事業。なぜ、締め付けが厳しくなるのかが分からない」と指摘。「今こそ高速料金や燃料価格を下げるなど、グリーンナンバーに対する優遇措置を取っていただくなどしないと、とんでもないことになる」と、業界全体の活性化にも目を向けている。
     社長就任からちょうど10年が経過したが、「今までは、先々代や先代が成し遂げてきたことを継続するつもりで頑張ってきた。これからが正念場。前向きな姿勢と笑顔を絶やさず頑張っていきたい」と同社長。さらに、「先代は常に、お客様の要望にはできる限りこたえ、『クルマはありません』とは決して口にしなかった。そういう気持ちを忘れず、100周年という大きな目標に向かって、地道にコツコツ進んでいく」と語る。
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    【企業概要】
    大正10年、丸共運送店として創立。現在は、運送取扱業の丸共協同、運送業の丸共運送、親和サービス、共和サービスで「丸共グループ」として、総合物流サービスを展開する。売上高はグループで約22億円。従業員は約80人。
    ◎関連リンク→丸共グループ

     
     
     
     
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