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運送会社
萬運輸 中期経営計画がスタート、個性あるブランド力実現へ
2008年9月24日
萬運輸(東海林憲彦社長、横浜市)は今期から、3年間の中期経営計画「BPY―プラン」を開始した。
東海林社長は「BPYは『ブランディング・プロミス・萬運輸』と『ベスト・プラクティス・萬運輸』の2つの意味を持つ。個性あるブランド力を実現していきたい」と説明する。
東海林憲彦社長
ブランド力は「安全と品質」「最高のサービス」「社会的ステータス」の3つの約束を果たすものと考える。中でも「社会的ステータスは、わが社に関係するすべての人が価値を生み出してほしいということ」という。
ビジョン実現のための基本戦略は、CSR経営、CS(顧客満足)経営、人活経営の3つだ。「CSR経営によるサスティナブルカンパニーを目指す。CS経営は地域ナンバーワンの顧客満足を提供すること。人活経営は、企業風土を見直して新たな企業文化の形成を構築すること」(同)。
この3つの経営の視点を、社内の隅々まで伝えることに取り組む。「管理部門と事務スタッフの意思統一が大事で、ここができていないとドライバーまで伝わらない」からだ。
従来は、毎月発行する社内報を通じて経営理念を発信してきた。現在はパソコンを活用して、経営企画室から毎朝、管理職に対して同社の経営理念や中期経営計画の内容などを質問する仕組みを使っている。質問に対して各自が回答する情報のキャッチボールによって、「経営陣と管理職との認識ギャップが埋まるようになった」。
東海林社長は意思統一の重要性を強調する。「厳しい時代を生き抜くためには、足場を固めることが必要。戦いには大義名分が必要」。萬運輸ブランドの実現で、社会に貢献する企業体を目指す。
社内活性化を具体的に進めるために、10のプロジェクトチームがある。「萬運輸チームマイナス6%」「環境対応型設備投資プロジェクト」「5S活動プロジェクト」「CS活性化プロジェクト」「企業風土改革プロジェクト」など、工夫を凝らしたプロジェクトを立ち上げた。
さらに、今期から「自分の能力アップを目指す5%ルール」をスタート。労働時間から5%の時間(8時間労働で計算すると25分)を、社員各自の能力アップや自己啓発に使っていくことを推奨する。ルールを使用して勉強する時は、机に「5%ルール実施中」の札を立てる。簿記やビジネスマナーなど内容は自由で、資格取得なども積極的に応援している。
「ビジネスマナーの基本である秘書検定3級くらいは、全員が取得して欲しいと思う。やがてはドライバーにも取得して欲しい。みんな、ビジネスマナーのスキルは持っているが、それを証明できる資格を持つことで自信にもつながる」。様々な資格や面白い知識を持った社員が増えることで、企業としての幅の広がりも出てくるという。
2年後の創立40周年を目指し、全社一丸となった戦略が展開されている。(千葉由之) -
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