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    エステービジネスサポート「物流でも、世にないことをやる」

    2008年10月1日

     
     
     

     ヒヨコマークで知られるエステー(小林寛三社長、東京都新宿区)は、防虫剤メーカーのエステー化学工業として1948年に創業。以来、消臭芳香剤や除湿剤など、家庭用化学生活用品の製造・販売を手掛け60年の歴史を持つ。
     代々創業家が社長を務めるなか、07年に小林社長が創業家以外での初の社長に就任し、社名も現「エステー」に変更。創業60周年を機に「空気をかえよう」をスローガンに商品数を絞り込み、付加価値商品の開発、効率的なマーケティング活動、集中海外市場への拡販など、「第二の創業」として「世にないことをやる会社であり続けたい」と、グローバル展開の強化を図っている。


     エステーグループの商品出荷数は年間に約2億梱という。商品群ごとに6社の子会社が販売を担当しているが、それらの物流関連全般を担っているのがエステービジネスサポート(岡田章一社長、同)。注文はすべて同社で受け、国内5か所の物流センターにそれぞれ出荷指示を出す。エステーの国内生産拠点3工場(福島・埼玉・九州)で各配送センターへの供給と大口得意先への直送を受け持ち、工場から商品を受けた5つの物流センターは共同配送で物流費削減を図っている。
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    岡田章一社長
     「家庭用商品のメーカー同士など、昔から横のつながりはあったが、他社との共同配送など考えられなかった。輸送量や商品内容で会社の経営状態や売れ筋商品など内情がわかってしまう。しかし、単独で配送車を仕立てるには無駄な便が多過ぎた。それで、ちょっとやってみようと始めたら、物流に関して良い情報交換もできるようになった」と話す岡田社長。「省エネ法の改正による特定荷主の環境負荷削減義務もある。幹線はできるだけモーダルシフト化を進めていく。また、大量生産品でないものや特化製品など全商品の約半分は約二十社の協力工場で製造しているが、帰り便で各工場からの完成品を受け取るシステムを作り、できるだけトラックを空で走らせないようにしている」。
     小額商品を扱う同社だが、物流コストは約3%という。しかし、季節商品など店頭に出すタイミングが限られている場合、なかなか物流コスト削減につながらない。「使い捨てカイロなどは、秋口から春先までの商品。ところが生産時期が少しでも遅れるとお歳暮時期と重なり、トラックの確保が難しくなってしまう。出荷できない状態で困った」という経験も。
     「我々は製造と販売とサービスに注力したい。自社内はウチが物流関係をすべて担当しているが、物流に関しては運送事業者さんがプロ。物流の効率化のアイデアは、物流現場にいる人が一番持っているはず」と同社長。実際、ある運送事業者から「荷台に空きがある。出荷時間の調整をした方が、効率がいい」と提案されたことがある。「こういう事業者さんはこちらも『パートナー』として大事にしなくては、と考える。原油高で色々大変だと思うが、だからこそお互いに一緒に提案をし合って、より良いパートナーシップの関係を築きたい」。(小澤裕)

     
     
     
     
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