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    フーズレック・渡邊社長「『BtoC』は大きな可能性」

    2008年10月8日

     
     
     

     SBSホールディングス(鎌田正彦社長、東京都墨田区)の食品物流の中核企業となるフーズレック(渡邊進一郎社長、同)。従業員数約2500人、1日の稼働車両数は約2000台。子会社8社、協力会社150社を擁し、19年度の連結売上高は450億円。前期から6%増収を達成し、今期は3%増を見込む。
     中期目標として、2010年に連結での売上高500億円超、営業利益率2%と設定。


     渡邊社長は今年3月に就任。東京マイコープの専務理事を9年間務めた後、04年8月に同社に入社した。雪印物流(当時)がエスビーエス(当時)の傘下に入り、社名変更直後だったが、生協で個配のパルシステムの開発・立ち上げに携わるなど、食品物流に関する知識と経験を評価されてのことだった。
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    渡邊社長
     現在の料金体系を基礎に、計算方法を簡略化した「フーズレック版サーチャージ」を作り、7月から交渉を進めるという。荷主企業に値上げだけを要求するのではなく、改善活動での生産性向上とコスト削減、品質追求を徹底する取り組みなどをアピールし、理解を求めていく方針だ。
     社長となって大きな柱に据えるのは、「ローコストオペレーション」「品質向上」「システム提供」の3点。「ローコストオペレーション」の取り組みは、改善活動を全社的に導入したことで推進する。子会社の東北ウイング岩沼物流センターは、先に開催された全日本物流改善事例大会で「物流合理化賞」を受賞。改善の取り組みを始めて間もないが、物流改善の最高賞を獲得した。渡邊社長は「レイアウト変更による動線の改善といった小さな取り組みだったが、受賞は従業員の自信になっている。若い従業員が一生懸命取り組んでおり、成長を感じている」と評価する。
     「品質向上」の取り組みは、昨年にISO9001認証を全社的に取得し、統一的なマネジメントシステムを構築。今後も順次、ISO取得拠点を拡大させていく。
     「システムの提供」は、同社のシステム部門をSBSホールディングスの情報システム部に統合させ、独自に新しいWMS(倉庫管理システム)を開発。入出庫管理や在庫管理のみならず、商品の生産・流通履歴も分かるシステムが出来ているという。「業務を受託するだけではなく、物流システム全体を提案し、顧客に提供していきたい」としている。
     新たな取り組みとしては、新卒採用の定期化も始めた。SBSグループ合同の取り組みで、来春入社する人材が、フーズレックとなって初めての新卒者となる。
     「中長期的には少子高齢化の影響を免れず、国内での食品物流のパイは間違いなく減少していく」ことから、付加価値の高い事業の展開を模索。「雪印の商品を半世紀以上運んできた実績からくる食品物流、低温物流ははずせない。今後の展開は、これまで得意だったメーカー、卸、外食関連以外の食品物流。また、BtoCの分野が大きな可能性として挙げられる」と考えている。
     さらに、「関東地区で3PL専用の施設が必要と感じている。お互いに補える会社ならば、M&Aもしていきたい」。(玉島雅基)

     
     
     
     
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