ゼオン化成では、簡易折りたたみ式リターナブルコンテナ「ステックＮＬ型　アルミ軽量タイプ」を発売している。
　同製品は、同社の人気コンテナシリーズ「ステック」の新バージョン。１０年以上の歴史を持つという同シリーズはパレット据え付け型の折りたたみ式のリユースコンテナで、年間出荷台数は約３万台とすでに多くの企業への導入実績を持つ。

　「素材の選定や形状については、内容物や物流センターのレイアウト、商流などお客さまのニーズに合わせた形にオーダーメイドで設計する」（同社包装物流資材部の高橋正担当部長）というのが同社のスタイルで、食品やバラ物、ロール状製品など、あらゆる荷姿に対応。特に、側板を１枚ごとに取り外せるタイプは、洗浄を必要とする荷物を扱う事業者に好評だという。

　今回発売となった「ーアルミ軽量タイプ」は、フレーム部分の素材をスチールからアルミに変更。これにより、従来製品と比較して、約２０％の軽量化が実現した。また、固定側板と差込側板とを止め金不要で組み立て可能な設計に変更。組み立てに工具類を使う必要がなくなり、組み立て作業にかかる時間を同２０％短縮した。
　同製品について、同担当部長は、「従来シリーズについて『重い』、『連続でコンテナ組み立て作業を行うと疲れる』といったお声をいただいていた。今回の軽量化によりこれらの課題が解決され、今後現場に増えてくるであろう、女性など力のない作業者でも簡単に組み立てが行える」と説明。もちろん、素材や機構を変更しても、「３段積みまでは問題ない」という従来製品と同等の強度を確保している。

　価格イメージは、「１１００mm×１１００mmの標準パレットサイズで、１００台の注文で１台あたり４ー５万円程度」（同）。一般的にアルミ製品は高いという印象があるが、「一時期に比べると安定的な価格でアルミを確保できる目処がついたので」、今回の商品化が実現したという。
　リユースによる「省エネ」、折りたたみ、重ね積みによる「省スペース」など、多くのメリットを有する同シリーズ。新製品では、作業負担を軽減するという「省力化」も実現した。同部長は、「センター運営や物流の効率化を図るためのひとつの選択肢として、ぜひご検討いただければ」とアピールする。
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