エムエストレーディング（新保雅啓社長、札幌市中央区）は１１月４日、運送業界初・無料の総合業務管理パッケージ「Comtruck　System（コムトラック・システム） ZERO」のユーザーが５０社を突破したと発表した。リリース後、約８か月で５０社を超え、解約もゼロだという。

　「コムトラック・システム」は、運送会社の基本業務の効率化を支援するクラウドコンピューターサービス。インターネット環境と携帯電話があれば、初期費用なし・月額使用料のみで使え、一般貨物や軽貨物、自動車陸送、海コン輸送、バイク便など各種バージョンが販売されている。
　「ZERO」は、ドライバー登録数１５人、得意先登録数２０件、月間の指示データ量１０００件までなら、指示入力・携帯指示・指示書・配車表・点呼表・常務記録・車両管理・日常点検・請求書・支払明細・伝言メールといったコムトラックの基本機能を無期限・無料で使用できる。
　入出力のＰＣ数は制限がなく、複数のオペレーターが同時にデータ入出力を行い、情報を共有することや、本社・営業所間のデータ共有も可能。ドライバー１５人、得意先２０件以下の小規模企業なら、イニシャル、ランニングコストとも「ゼロ」のシステムだ。
　システム事業部の谷川佳士郎課長は「システム化で得られる効率や削減できる経費を知っていただくため、無料サービスを打ち出した。『本当に無料でいいのか』といった声もあるが、とにかく活用してもらい、運送業界のシステム化を推進したい」と話す。
　「規模が大きな企業でも、一部門として導入することも有効な使い方。今後も運送業界の健全な発展のためユニークなアイデアとサービスを提供していきたい」と述べる。
　ユーザー数の着実な増加に伴い、１１月から人員を増加、営業・サポート体制を強化した。新人の後藤和廣氏は「コンピューターが分らないお客様に説明するスキルは誰にも負けない。運送業界のシステム化に力を尽くしたい」と語っている。