「パッと組み立て、パッと開梱」を掲げる木箱梱包システム「ＦＡＳＴ　ＦＩＸ」を展示したのは、大谷商会（新潟市東区）。国際部特販グループマネジャーの長谷川隆史氏は、「クギを使わず組み立てられ、開けるときもマイナスドライバーがあれば、女性でも簡単に作業できる」と胸を張る。
　板の四方には溝があり、その溝に合わせて、ばね鋼材を使用した専用クランプを付け、ハンマーで叩いて組み立てる。「クランプをハンマーで軽く叩くだけなので、１人でも５分ほどで組み立てられる」。クランプは、２５〜４０cm間隔で設置し、「横からハンマーなどで叩けばスライド可能。位置を変えることで、木箱を積み重ねても安全」という。
　開梱は、バールやマイナスドライバーで、クランプに差し込み、持ち上げる。「荷物の入れ忘れや追加にも対応できる上に、上下側面どこからでも開けられる」と説明する。

　「これまで、梱包作業は専門業者に依頼することが一般的だったが、コスト削減や内製化に前向きなユーザーに関心をいただいている」と笑顔を見せる。
　同社では、品物や用途に合わせて、穴加工やボルト固定用ナット、キャスターの追加などを提案。「フタの裏にキャスターをつけ、運ぶときだけ木箱の下に置けば台車になる」と、梱包だけでなく、荷物を運ぶドライバーに寄り添う。長谷川氏は、「ユーザーごとにカスタマイズできるので、課題解決の一助になれば」と熱く語った。
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