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    清和ビジネス「SMILE☆プロジェクト」で生産性向上

    2008年1月4日

     
     
     

     従業員の生産性をいかに上げるか――。
    労働人口が減少の一途をたどる今、企業にとって避けることのできないテーマのひとつだ。特に日本は、労働生産性の低さが顕著で、内閣府の経済財政諮問会議の調べでは、アメリカの7割にしかならないという結果が明らかになっている。
     清和ビジネス(東京都中央区)では、生産性向上を実現する要素として、「コミュニケーション」や「リフレッシュ」などに着目。職場のメンタルヘルス対策などを展開しているライフバランスマネジメント(同中野区)とコラボレーションし、まずは全国的な調査を行った。


     対象は女性。女性に絞った理由は、同社LOAシステム研究所オフィスコンサルタントグループの小池純一氏は、「女性のほうが見る目が厳しい。また、その厳しい目に適った環境であれば、男性のハードルも越えているはず」との仮説を説明する。
     年代・業界・職位(正社員、契約社員、パート、アルバイト)・地域・企業規模などを幅広く網羅し、「心身の疲労」、「コミュニケーション」、「仕事をはかどらせるのに役立つツール」などについて広範なインターネットリサーチを行った。
     その結果、女性は仕事をする上で「人間関係」、「疲労回復」、「公平な評価」、「快適な職場環境」を重視することが分かった。そこで立ち上げられたのが「SMILE☆プロジェクト」だ。「調査だけで終わらせず、(結果を)オフィスで実際に活用し、評価・検証まで行うのが目的」(小池氏)とし、「オフィスの生産性向上」をテーマに女性メンバーが主体となってさまざまな取り組みを実践した。
     「オフィスコンシェルジェ」は、自動販売機やコーヒーサーバー、コピー機、休憩スペースなど、オフィス内の「サポート機能」を1か所に集約。それまでは、仕事上の直接の関わりがないと話す機会がなかった社員同士も、「立ち話で気軽にコミュニケーションをとることができるようになった」。
     また、同スペースの椅子には、調査で分かった「リラックスできる色」(緑など)を配置するなど、すみずみに配慮を行き渡らせている。また、女性専用の休憩室「Plumeria」(下記事参照)も同プロジェクトから生まれたアイデアだ。
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    オフィスコンシェルジェ
     実際、始動一か月でアンケートをとったところ、「仕事の効率がアップしましたか」、「コミュニケーションが増えましたか」、「ストレスが軽減されましたか」、「気分転換、リフレッシュできましたか」などの問いに対し、高い評価を獲得しているという。
     また、同プロジェクトは、いわゆる「オフィスワーカー」のケースだが、小池氏は「物流業界にも同じことが言えるのではないか」と指摘する。「現場のイメージアップを図ることで、業界の離職率の低下を阻止することができる」とし、「その結果、人材の採用費や教育費を抑えることができる」と説明。「確かに改装費はかかるが、長い目で見ればそれ以上の効果が得られはず」と話す。ほかにも、「雑談から、インフォーマルな情報交換ができる」、「帰属意識が生まれ、社内に一体感が芽生える」などの効果も挙げる。「体を使って働く方々だからこそ、リラックスできる環境は重要」。
     「コスト削減」による競争にはいつか限界がくる。従業員のモチベーションを上げることで得られる「生産性向上」こそが、これからの経営には必要だと言えよう。この「実証実験」での効果検証をもとに、同社は顧客への提案を進めていく考え。
     また、同社HPでは、「SMILE☆プロジェクト」を紹介。同社オフィスの見学も随時受け付けている。
            ◇
    ■社内に「癒し」を――プロジェクトを推進した宮川さんに聞く
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    宮川真実さん
     女性専用サロン「Plumeria」は、マッサージチェアやベッドを配置し、アジアンリゾートを思わせる広々とした「癒し」の空間。男性の目を気にせず、仕事で疲れた体を休めることができる。
     同プロジェクトに主力メンバーとして関わっている物流システム営業本部のアシスタント、宮川真実さんは、「女性社員からは非常に好評」と話す。「リフレッシュにはもちろん、少し体調が悪い時などにもご利用いただける」。
     もちろん、「使うためのルール」をしっかり設けている。「利用時間は1回15分。周囲の人には『Plumeria』に行くことをしっかり伝えておく」。このルールについて、宮川さんは「内勤で、しかもタバコも吸わないとなると、1日のうちで休む機会があまりない」とした上で、「(離席していても)サボっているのではなく、休憩をとっていることを分かってもらえていれば安心して休める」と話す。
     同サロンを実現するにあたり、「上層部や男性社員からの理解を得るのに苦労した」というが、「女性社員のストレスが減り、仕事を快適に進められるようになった」と、得られた効果とその価値を説明する。
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    好評の女性専用サロン「Plumeria」

     
     
     
     
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