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物流ニュース
ドライバーの配送作業に伴う生産性算出 北王流通がシステム導入
2020年3月25日
創業31年目の北王流通(東京都北区)では、トラックドライバー一人ひとりの配送作業に伴う生産性を算出し、その手当を個別に支給する仕組みを取り入れている。黒田英則社長は「この評価制度は15年前から取り組んでおり、コースごとに負荷係数のようなものを作り、デジタコや事前調査によってきめ細かく算出している」という。
「現在のシステムのようにロボテック・プロセス・オートメーション(RPA)を活用したシステムを導入したのは今年度から。従来ならデータ集計などを人力で行っていたものを、RPAを使うことで自動化することに成功し、膨大な作業時間を減らすことができる」と説明する。
同システムは同社独自で開発したもので、「ドライバーからは、いままでなら、どの部分が生産性の向上につながって評価されているのかわからなかったという声があったが、RPAを導入することで評価部分を明確化することにもなった」と同社長。「車両の動きなどはすべて把握し、ドライバーが自己申告で『休憩中』『待機中』などボタン一つで発信することも可能」という。
同社のトラックドライバー150人が対象(今後は倉庫作業者も予定)で、その一人ひとりの作業効率と生産性を評価している同社。「この業界の『長時間』というイメージを払拭していきたいという思いがある。今後、雇用の確保のためにも必要なこと」という黒田社長。「頑張っているドライバーさんには正当な評価をしたいという思いが背景にある。システム作成のためのプロジェクトチームを作り、自社独自で開発。同チームのメンバーは本当に苦労したと思うが、素晴らしいシステムが誕生した」という。
「正当な評価をすることで、ドライバーのモチベーションも上がり、定着率のアップにもつなげていきたい」。さらに、「このシステムを導入することで、ドライバー自身もどのように作業すれば働き方改革につながっていくのか理解することができる」と指摘する。同社では今後も、食品物流に特化した企業としてさらなる挑戦を続けていくという。
◎関連リンク→ 北王流通株式会社
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