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    大型家電配送業者、宅配以外に活路…各社アイデアを捻出

    2008年11月4日

     
     
     

     家具や家電など大型家庭製品の配送業者が、本業以外の分野に食指を伸ばす例が散見されている。
     配送単価の削減、顧客からの要望やクレームの増加など、現場の配送条件は厳しくなる一方。「ならば」と、本業の垣根を越えて活路を見いだしたくなる必然性を理解するのに時間はかからない。苦境から出るアイデアに注目した。


     兵庫県内の家具配送業者。普通の住宅かと思わせる新築の本社に一歩足を入れると、ログハウスのような空間が広がる。2階の応接室の机も無垢の天板が使われている。家具が好きな同経営者が考えているのは、無垢材を使った高級家具を直接販売する事業。「資源高は製品価格のデフレと表裏一体」といわれるほどの販売店間の価格競争がある。
     食べ物や日用品は消費者の購入頻度の高い必需品であり、資源高を価格転嫁する例は珍しくなくなったが、耐久消費財は違う。購入頻度を少なくしても生活に障害が出にくいから、不況下では製品デフレが加速する。
     家具の直販事業は、九州の家具メーカーと渡りがついたことから、構想は本格化。経営者自ら店舗の陣頭指揮をとることも考えている。同経営者は「家具は繁閑の激しい商品。その差を埋めることが配送業者の使命だが、儲かりません」。個性ある一品ものの家具を売ることの利益率を切々と説いた。
     同県内で家電の宅配を手がける事業者は、大手家電チェーンからの脱サラで数年前に会社を立ち上げた。「あのチェーン店の配送は絶対にしない」との強い「信念」がある。
     もともと物流センターにも勤務していたおかげで配送には明るい。しかし、彼の頭の中は配送そのものよりも物流システムの開発、もっと言えば汎用性あるシステムの開発が大きな部分を占めている。
     いまの荷主である販売店でも、伝票など帳票類をそろえるのに億単位のカネがかかっている。そのため、家電量販店は経営統合をしてもシステム統合ができず、時間が経てば合理化とは逆行する方向性をもってしまうのだという。
     別の家具配送業者も「配送単価を上げて欲しい」という交渉を量販店側と繰り返している。しかし、1件3000円強の単価は変わらず。経営者は「現場が安心して仕事ができる体制を組みたい」と訴えている。
     この業者は、かねて内装業を兼業している。家具搬入の際、傷をつけてしまった壁などを補修するのもその役割だ。あるとき、同じ量販店で新築時にすべての家電・家具を揃えた家庭から壁損傷のクレームがあった。「損傷はお宅以外に考えられない」とする顧客と「損傷させたのはいつだ」と主張する店側が対立した。
     「顧客を怒らせて、どうするんだ」。配送業者は責任を取る形で壁の補修を買って出た。損傷部分だけではなく、他の汚れた部分を張り替えることで顧客の満足度は高まった。
     「内装は利益率が全く違う」と話す同経営者は、二足のわらじをはき続けている。
    (西口訓生記者)

     
     
     
     
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