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物流ニュース
ツクリエ マッチングアプリ「wakumo」活用で物流現場の波動に対応
2020年11月4日
コロナ渦による物流波動が様々な業界で確認されている。手芸用品の企画から物流・販売までを手掛けるツクリエ(松村知行社長、埼玉県八潮市)もそうした波動の影響を受けた企業の一つ。
同社では、今年の2月からマスク作成に必要となる生地・ゴムといった裁縫用品などの注文が増加し続けており、日々変化する物流波動への対応に迫られてきた。
同社の荒木健志営業本部長は「昨年の消費税増税時期から発注量低下が続いていた手芸業界だが、マスク需要を起点とした巣ごもり需要の増加により、徐々にではあるが、販売量は類を見ないほどの増加傾向へと変化しつつある」と分析している。売り上げは昨年対比で1.8倍から2.5倍まで上昇しているとのこと。
しかし、急激な発注増へ対応するには現場の負担増が避けて通れない。同社では1日単位で顧客への発送量が変化するほどの波動も生まれており、同氏は「物流現場を助けるため営業担当者などが現場に出ることもあるが、本来であれば避けなければならない事態。専門知識の無い短期就労者であっても活躍可能なマネジメント体制を整えるなど、労働環境改善に向けて取り組む必要性を感じている」としている。
同社の物流現場では当日レベルで作業量が増減することも多く、最適なコストで現場を回す為には一部短期労働者を集める必要があるため、ネオキャリア(東京都新宿区)が提供している一日単位の仕事マッチングアプリ「wakumo(ワクモ)」を活用し物流現場の波動に対応している。
昨年生まれた同アプリは隙間時間に就業可能な職場を探す労働者をメイン利用者とし、物流業界内においては、フードデリバリーのドライバー募集・倉庫およびセンター内の臨時スタッフ募集で実績を残している。
wakumoの担当者は「wakumo上でお客様と密なコミュニケーションを取っており、ユーザー企業にとって最適な方が訪れるよう調整を行っている」としている。アプリには就労者の本人写真・アプリを通じた就労実績・就労先企業の評価などが蓄積されており、それらを活用し就労トラブルを削減しているという。ツクリエの藺藤伸茂センター長は「利用開始当初から真面目な方が多く、それでいて年齢層も20代から30代と若い。写真などデータを通じて自社に合った人を探せる魅力もある。また、短期にありがちな問題行動の多い人物も見られず現場の評判も良い」としている。労働者のアカウント登録には、自身の身分証をアップロードし、アプリ上で送信することが必要とされているほか、問題行動の確認されたユーザーにはサービスの利用制限を行うなど、厳格な体制が敷かれている。
また同氏は「トラブル防止だけでなくスピード性も魅力的」と話す。wakumoは朝にリクエストすれば、当日午後には人員補充が可能なほどスピードがある。ツクリエでも当日補充を行った実績が多数あり、センター長も「他社で派遣を依頼した際なども探してはもらえるものの、希望が叶わないケースが圧倒的に多かった。しかし現在はそうした事態は少なく、欲しいと思ったタイミングで人が集まるようになっており、アプリ上で人材管理も行う分、業務効率化にも繋がった。弊社のwakumo担当者が動いてくれる分もあって、人事担当者が1人増えたのと同じぐらい助かっている」としている。
ネオキャリアは今後、wakumoを物流業界に特化させた形へのアップデートも検討しているという。担当者は「新型コロナウイルスの流行で年齢を問わず働く場を探している人も増加しているのではないか。人々がより働きやすい環境構築に貢献できれば」としている。
◎関連リンク→ 株式会社ツクリエ
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