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物流ニュース
【シリーズ・資金繰り(4)】保有車両数一定に
2009年6月19日
東海地方の事業者は08年末、政府の緊急保証制度を活用して資金を確保した。「これがなかったら、大変なことになっていた」と同社社長は振り返る。
「金融機関が算定した担保価値が下げられたことで、追加の融資が難しくなっていたため」だという。さらに同社長は、「思っていたより年度末の倒産が少なかったが、それだけ緊急保証を利用してしのいだ事業者が多かったからだろう。しかし借りた金は返さなければいけない。本当に倒産が増加するのはこれからかもしれない」と指摘する。
静岡県の事業者は「不況となった今でも資金繰りに全く困っていない」と言い切る。同社は堅実経営をモットーにトラックを一定数以上保有しない方針を続けているからだ。「急激な事業拡大を狙わなければ、借り入れが増えることはない」という。
静ト協は、今年度も「運転資金等利子補給制度」を実施している。上限は一社50万円。近代化基金の利子補給と違い使途を限定していないのが特徴だ。
申請書類も「中小トラック事業者構造改善実証実験事業」などと比べれば、格段に簡素なものだが、「こういった融資制度を活用し切れていない事業者が、まだまだ多い」のが現状のようだ。
静ト協の大須賀正孝会長は5月の総会で、「協会からの助成案内には必ず目を通して、自社にあてはまるものかを確認してほしい」と呼び掛けている。(中道幸男記者)この記事へのコメント
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