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    【シリーズ・資金繰り(5)】売却できる車両もなく…

    2009年6月19日

     
     
     

     景気が低迷し、運送事業者は毎月の赤字に苦しんでいる。自己資金でしのいだり、特別融資などで資金を調達する事業者がいる中、自己資金もなく、特別融資にも頼れない事業者も存在する。


     大阪市住之江区の運送事業者は、トラックの修理費や運転資金を工面するため償却済みの車両(使用可能車両)を売却していたが、現在は売却する車両もない。同社社長は、「償却中の車両やリース車両がほとんど。このままでは、事業が継続できないかもしれない」と深刻な状況に置かれている。
     同社は設立10年余りで、初めて危機的状況を迎えている。同社長も「事業が継続できなければ、自分自身の生活を確保するために就職を考えなければならない」と語る。
     資金繰りに行き詰まり自殺した運送事業者も存在しており、景気回復がなければ、中小・零細企業の倒産は避けられない状況にある。(佐藤弘行記者)

     
     
     
     

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