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物流ニュース
「下請けかけこみ寺」相談者に匿名多し
2009年6月30日
「運送会社の相談も多いが、ほとんどが匿名」と話すのは、下請かけこみ寺の相談員・大東正義氏。かけこみ寺とは中小企業庁が昨年4月に設置。京都では京都産業21が相談員を置き、窓口となっている。大東氏と京都産業21の安東正浩主幹に話を聞いた。
全国のかけこみ寺の相談件数は昨年度で3836件。うち運送業(代金法除く)は214件。「京都では月10件ほどの相談がある」という。「秘密厳守で名前が漏れないのですが…。京都という狭い地域で名前が出れば『仕事が出来なくなる』という声が圧倒的」と指摘する。
「ほとんどのトラブルは、口約束だけの仕事で後からもめる──契約書で解消されるのですが」というが、運送業界で契約書を作って仕事できる会社がどれだけあるか。滋賀県では「帰りに急きょ配送を口頭で受けたが、配送後に『空荷だったんだから安くしろ』といわれた」事例がある。
「裁判までいくケースもあるが、話だけで納得することも少なくない。ある種のガス抜きでしょう」と話す。
しかし、下請かけこみ寺があまり知られていないのも事実。「もっと、ガイドラインの説明会が必要。ト協などで企画して頂ければ行く準備はあります」と説明する。現在は弁護士による無料相談を実施中だ。孫請け、ひ孫請けが当たり前の運送業界だけに、この点の対応が望まれる。(小西克弥記者)この記事へのコメント
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