これまでにさまざまな規制が強化され、働き方改革も徐々に進んできたトラック業界だが、コロナ禍でさらに労働時間の短縮が加速している。

自動車部品の輸送やフェリーでの無人航送を手掛ける大阪府泉大津市の運送会社では「コロナ禍で仕事が大幅に減少している中、土曜日を完全休みにするといった荷主企業の動きに追随する形で、当社も土日休みの完全週休２日制に移行した」という。

「コロナ禍で自然と暇となり、労働時間が短縮できる状況。週休２日制はまだまだ難しいと考えていたが、皮肉にもコロナ禍がもたらした時短だと思う」と話している。

また、同高石市の運送会社でも「当社もなかなか土曜日を完全に休みにすることができなかったが、今は土曜配送の依頼がほとんどなく、事務所もドライバーも完全週休２日制が達成できた。たまに土曜指定の依頼もあるが、月曜日か金曜日の配送に切り替えてもらうなどしている」という。

両社ともコロナ禍が原因での時短には複雑な心境を抱いているようだ。