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    残業代せしめる悪質ドライバー 万全の対策が必要

    2010年10月12日

     
     
     

     運送事業者の残業代未払い問題が相次ぐ中、会社の不備に乗じて、労基署を利用して事業者から残業代あるいは賃金を故意にせしめようとするドライバーがいるようだ。
     「労基署はドライバー側の立場に立ちすぎ」と批判する事業者の声もあるが、コンプライアンスの徹底は、会社を守る意味でも今後の重要な課題だといえる。


     埼玉県の事業者に入ってきた40代前半のドライバーAは、当初は真面目な勤務ぶりを見せていたが、3か月後、配車の指示に「あれはいやだ、これはいやだと仕事を断るようになった」という。
     困った配車担当は結局、Aへの配車を諦め、仕事をしないまま1か月が経過した頃、同社へ労基署から連絡が入った。
     「賃金未払いの相談があった」という労基署の話を聞いた社長は、仕事を断ったAが労基署へ駆け込んだことを知った。
     Aは1か月以上も出社せず、仕事もしてなかったため、同社としても賃金を支払う必要なしと考えていた。しかし、労基署は同社へ支払いを求めてきた。「せっかく配車を組んでも、自分から断るドライバーに賃金を支払う義理があるのか」と詰め寄るも、労基署の判断は覆らない。
     Aは会社から自宅待機を命じられたと主張。仕事をしなかった1か月分の賃金の支払いを求めてきた。同社は「自宅待機を命じたことはなく、何度電話しても連絡が取れなかった」とし、支払いを拒んだ。
     納得できない同社長に対し、労基署は最後には社長の身柄拘束までほのめかしたという。「なぜ、仕事もしない人間に賃金を支払わなければならないのか」という同社長だったが、結局、未払いとされた賃金を支払うことで決着せざるを得なかった。
     同社長は処理後、労基署に対策を聞いたところ、「手紙などで出社を促す内容の文書を送り、証拠としてコピーを残しておけば、出社を促した証明になる」という。そうすれば、ドライバーが自ら休んだということになり、賃金の支払いも回避できたのでは…と説明する。
     一方、埼玉県の別の事業者も、労基署に駆け込んだドライバーに泣かされたという。
 ドライバーBは半年間、同社で真面目に働いていた。しかし、半年後に労基署から、Bへの残業代の支払いを求める内容の連絡が入った。
     「寝耳に水だった」と振り返る同社社長。それもそのはず、Bの仕事はルート配送で残業が生じる仕事ではない。にもかかわらず、残業代数百万円を求めてきたのだ。
     同社はドライバー管理にタイムカードを活用していたが、Bは定時で終わっても、数時間待ってからタイムカードを押し、そのコピーを数か月分とっていた。働いている間から、計画的に進めていたのだ。
     日報にはうそは書けないため、仕事が定時に終わっていることが周囲にも一目瞭然だった。それを主張した同社長だったが、労基署は「タイムカードで管理している以上、タイムカードの時間が労働時間」と取り合わない。
     結局、200万円の残業代を支払ったが、「タイムカードで管理しているとはいえ、仕事内容を見れば一目瞭然。コピーについても、計画的に仕組んだことが分かる。労基署はもっとしっかりと内容を見極めて欲しい」と訴える。同社では、この問題が発生してから、タイムカードでの管理をやめた。
     一部とはいえ、働かずして故意に残業代や賃金をせしめようとする者がいるのも事実。付け入る隙を与えないためにも、会社は万全の対策が必要だ。

     
     
     
     
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