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    中古トラックが高額化傾向 購入に苦慮

    2011年2月28日

     
     
     

     リーマン・ショックによる大不況で日本経済は急激に落ち込み、各運送事業者も物量減少から車両を大幅減車するなど大きな影響を受けた。しかし、昨年暮れからは海上コンテナをはじめ重量物、鋼材などが海外の好景気を受けて輸送需要が増加。末端の運送事業者が大幅な減車を行ったことから中古トラックの需要が高まり、高額で取引されているようだ。


     大阪市でトレーラなどの中古車両を取り扱うドメスインタートレードの担当者は「昨年暮れから、20年以上前のコンテナシャシーも1年前と比較して取扱数が約3倍。昨年夏まで25ー30万円で販売されていたシャシーも、今では80ー100万円出さないと手に入らない状態。ユーザーからも低額なシャシーを求める声が多い」と話す。
     海コン専用シャシーを求める運送事業者に話を聞くと、「コンテナヤードが大混雑し、コンテナをピックアップするのに時間がかかることから、先にコンテナをピックアップして、より多くのコンテナをヤードから持ち出して配送を行うよう効率配送を心掛けている」という。また、「元請け物流会社からもより多くのコンテナの搬出を求められている。新車では発注から2か月程度かかることから、すぐに使える中古シャシーを探しているが、100万円も出してまで20年以上経過したシャシーを使う気になれない」と話す。
     実際に北海道から海コンシャシーを中古で購入した運送事業者は「関西で探したが、高額でなかなか見つからなかった。中古販売業者が北海道で見つけたため購入したが、年式は平成元年で、タイヤもすり減って使えず。さらに北海道からの陸送費や修繕費、車検費用などで余分に70万円程度経費がかかった結果、200万円近い車両となった。新車でも300万円程度なのに高い買い物になった」と嘆いていた。
     中古市場では他にもマイクロバスや大型4軸低床の箱車・ウイング車が高額取引されている。マイクロバスでバス事業を展開する運送事業者でも、「繁忙期に備えて中古バスの購入を考えているが、新車で700万円程度のマイクロバスが、5年以上経過しても中古で400万円を超えており、使用期間を考えれば(中古車の)購入に踏み切れない。新車を待っていては繁忙期を逃すので、今も、良質で低額な中古マイクロバスを探している」と話している。
     先日、大型4軸低床のウイング車を買取業者に売却した運送事業者でも「5年が経過した車両の買い取りを求めると2台で1500万円。市場に出ると1台900万円で取引されていたと聞いて驚いている。仕事が減ったために売却する運送会社にすればありがたいが、仕事が忙しく明日にも車両が必要としている運送事業者にとっては高い買い物を強いられているようだ」と語る。
     国内外で乗用車・重機・トラックなどの売買を行うコンフィットの担当者によれば「海外などで景気が回復し、日本車を求める需要と、国内での若干の景気回復などで物量が増し、全ての車両が高額で取引されているのかもしれない。国内外から求められるため、中古も高値になっているのでは」と説明している。

     
     
     
     

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