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    丸吉運輸機構インタビュー(2)「受賞の取組と反応」

    2011年5月9日

     
     
     

     平成22年度エコドライブコンテストへの参加に向けて、丸吉運輸機工(北海道北広島市)の吉谷隆昭社長は「全国トップ(環境大臣賞)を取る」と社内外に宣言。社内では参加見送りの流れになった時期もあったが、「やるなら楽しんで取り組もう」と呼びかけた。ただし、経営陣の呼びかけに対し、従業員が本気で応じてくれるか、全員参加の意識をもってくれるかは難しいところだ。


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     同社長は「その点は社内の環境保全推進委員会の存在が大きかった。『楽しむ』と言っても、初めは『?マーク』だったと思うが、経営者としての本気度も、ことあるごとに伝えた」という。また、ドライバーのモチベーションを上げることに注力し、意見や要望を吸い上げ、声を真摯に聞いた。その中で浮かび、結果的に独自のユニークな環境への取り組みにつながったのが、「燃費計測方法への疑問と新しいドライバーの評価方法」だ。
     班ミーティングを通じて、燃費が改善しないドライバーから「納得できない」とクレームが出た。「運転方法に問題がある。燃費が悪いから文句を言っている」と切り捨ててしまいがちな意見だが、同社ではこの声を大事にした。
     「燃費の悪いドライバーが本当にひどい運転をしているのか。高速道路を走ったり、重い荷物を積んだり、アイドリングを余儀なくされるなど、場面が異なる車を燃費という側面で一律に評価することが公平なのか」と疑問を持ち、流量計による燃費実験を実施した。その結果、積載条件や走行条件により、燃費の数値が非常に大きな影響を受けることが判明。「運行条件が異なるドライバーの評価を燃費で行うことに問題がある。1か月間、重い物を多く運んだドライバーが翌月に燃費を改善させるのは難しい」と判断した。
     同社では、消費燃料を走行距離で割る一般的な燃費の計測(満タン法)と、その改善率でドライバーを評価するやり方をやめた。エコドラコンテストにもかかわらず、一般的な燃費の良し悪しを重視しないということだ。
     その代わり、数値として見えにくい責任性、協調性、コスト意識といった項目を「定性評価」として、ドライバーの評価に組み込み、人事考課にも反映させた。
     定性評価について「客観性は難しいかもしれないが、納得性はあると考える」と同社長。ドライバーの自己評価から始まり、管理者の評価を併せ総合的に判断する。両者の評価に開きが生じる場合もあるが、「ドライバーは『他人からこのように見られている』と理解する。衝突があっても『このようなところを直せばいいんですね』と前向きになってくれた」と話す。
     「燃費での評価は非常に狭いもので、燃費=エコドラではない。満タン法の評価では必ず行き詰る」と断言。新たな評価制度のもとで経営陣、委員会、ドライバーが一体となって取り組んだ3回目のコンテスト。このほか、会社に従業員の家族を呼んでエコドライブの勉強会やトマトの苗植え付け体験、環境機器の見学などを行ったほか、環境ビジネスのイベントにも参加。
     トップダウンとボトムアップがうまくかみ合い、いい循環が生まれた。これらの取り組みが高く評価され、環境大臣賞の受賞につながった。
     同社長は「一連の取り組みで、間違いなく社内が活性化した。エコの取り組みについて、ドライバーは会社から押し付けられているのではないと言ってくれる。全員で会社を守っていくという意識がある」と大きな手応えをつかんでいる。

     
     
     
     
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